(いしだたいぞう)
実業家・企業家。 トヨタ自動車工業(現在のトヨタ自動車株式会社)の社長・会長・相談役などを歴任したことで有名。松下電器産業の創業者で、「経営の神様」と称えられながらパナソニックホールディングスを一代で築き上げた伝説の経営者、松下幸之助から師と仰がれていたことでも知られている。藍綬褒章・勲二等瑞宝章・勲一等瑞宝章(現在の「瑞宝大綬章」に相当)・チェコスロバキア社会主義共和国功労金章受章者。
愛知県知多郡(現在の愛知県常滑市)に生まれ、服部商店(現在の大手総合商社である興和株式会社)に入社。中国・上海への駐在中に豊田佐吉と出会ったことがきっかけとなり、豊田紡織(現在の自動車部品メーカーであるトヨタ紡織株式会社)に入る。その後、豊田自動織機製作所(現在の株式会社豊田自動織機)の社長に就任する一方で、トヨタ自動車工業の社長も兼務。いすゞ自動車株式会社や、日産自動車株式会社とのコンペに勝利を収めるなどした結果、業績を急速に立て直した。そのため、「トヨタの大番頭」と称されるとともに、「トヨタ中興の祖」とも呼ばれ、戦後のトヨタ自動車を支えた中心人物として君臨した。1961年に会長に退き、さらに1971年には相談役となった。
トヨタ自動車の創業者である豊田喜一郎を佐藤浩市が演じ、自動車の開発競争に人生を賭けた人々の苦悩や困難を描いたテレビドラマ「LEADERS リーダーズ」(2014年、TBS系列で放送)では、当人をモデルとした「石山又造」が登場し、橋爪功が演じていた。
死因などの詳細は明確になっていない。90歳。