イングリッド・バーグマン

女優(スウェーデン)。アメリカやヨーロッパで成功を収め、世界的な女優となったが、母国スウェーデンではその以前から有名な人物だった。アメリカン・フィルム・インスティチュート(AFI)が1999年に選定した「映画スターベスト100」における女優部門では、第4位にランクインしている。

スウェーデンの首都にして最大の都市であるストックホルムに生まれ、幼少時代に両親を亡くすという辛い経験を持つ。若くして女優を志し、ストックホルムの「王立ドラマ劇場」のオーディションに合格。付属の演劇学校にて演技を学んでいたものの、在学中は外部の作品に出演できないことから同学校を退学。以後、映画を中心に数々の作品に出演するようになり、一気にトップ女優のスターダムにのし上がった。

出演した主な映画には、「ムンクブローの伯爵」「波濤」「ワルプルギスの夜」「スウェーデンイェルム家」「女の顔」「ドル」「間奏曲」「別離」「ジェキル博士とハイド氏」「天国の怒り」「誰が為に鐘は鳴る」「カサブランカ」「聖メリーの鐘」「白い恐怖」「凱旋門」「汚名」「 サラトガ本線」「ストロンボリ」「ジャンヌ・ダーク」「われら女性」「ヨーロッパ一九五一年」「イタリア旅行」「不安」「追想」「恋多き女」「火刑台上のジャンヌ・ダルク」「イングリッド・バーグマン、バーンズにて」「六番目の幸福」「さよならをもう一度」「黄色いロールス・ロイス」「訪れ」「クローディアと貴婦人」「サボテンの花」「オリエント急行殺人事件」「刺激」「春の雨の中を」「ザ・スター」「秋のソナタ」などがある。

受賞歴に、アカデミー賞を3度受賞(主演女優賞2回、助演女優賞1回)したことを始め、ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞(女優賞、演技賞)、ニューヨーク映画批評家協会賞(主演女優賞)、ゴールデングローブ賞(主演女優賞)、トニー賞(演劇主演女優賞)、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞(外国女優賞)、英国アカデミー賞(助演女優賞)、セザール賞(名誉賞)、ナストロ・ダルジェント賞(主演女優賞、外国人女優賞)、全米映画批評家協会賞(主演女優賞)、ヴェネツィア国際映画祭女優賞など、多数。そのほか、世界各国における各賞においてノミネートは枚挙に暇がない。

イギリスの首都ロンドンにて死去。死因は、乳癌であった。67歳。同病のために長きに渡って闘病生活を送った末、奇しくも67歳の誕生日を迎えたその日に息を引き取った。

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