(かとうよし)
俳優。本名は同じ漢字表記で「かとうただし」。音読みで「かとうか」と呼ばれることもある。女優である山田五十鈴(やまだいすず)の元夫。同じく女優である中村雅子の夫。多くのテレビドラマや映画などで活躍し、主に名バイプレイヤーとして確かな存在感を示した。
出演した主なテレビドラマには、「女の幸福」「夜の花火」「日々の微笑」「太陽がまぶしい」「娘は娘、母は母」「雪折れ」「ゴンズイとキス」「雪の炎」「銀の海」「下町の女」「あによめ」「一枚看板」「牛を売りに来た女」「ああ泣いて血を吐くほととぎす」「ホンカン仰天す」「ダイヤル110番」「からすなぜ泣くの」「命あるかぎり」「「私は殺される」「宿家書房の終焉」「勝敗」「黒い断層」「乳母車」「哀愁日記」「田舎教師」「警部の娘」「世はさまざまの」「春風秋雨」「散華」「判決」「みおつくし」「二丁目の角の物語」「赤穂浪士」「娘の結婚」「新・平家物語」「樅ノ木は残った」「七人の刑事」「事件記者」「そして夜になった」「それからの武蔵」「ぼたんにちんでん」「終末の刻」「ザ・ガードマン」「泣いてたまるか」「三匹の侍」「銭形平次」「面影」「ありがとう」「安ベエの海」「大江戸捜査網」「天使が消えていく」「徳川おんな絵巻」「クラスメート」「キイハンター」「遠山の金さん捕物帳」「大忠臣蔵」「木枯し紋次郎」「どっちがどっち」「眠狂四郎」「赤ひげ」「大久保彦左衛門」「どっこい大作」「非情のライセンス」「水戸黄門」「子連れ狼」「太陽にほえろ!」「大岡越前」「傷だらけの天使」「Gメン’75」「火曜日のあいつ」「遠山の金さん」「前略おふくろ様」「はぐれ刑事」俺たちの朝」「男たちの旅路」「白い波紋」「白い巨塔」「目撃者なし」「江戸を斬るIII」「松本清張の地の骨」「風鈴捕物帳」「ちょっとマイウェイ」「陽はまた昇る」「噂の刑事トミーとマツ」「いのち燃ゆ」「森繁久彌のおやじは熟年」「骨肉の家」「心身症の犬」「白虎隊」「田原坂」「京都かるがも病院」「今朝の秋」「スケバン刑事III」など、枚挙に暇がない。
出演した主な映画には、「わが生涯のかがやける日」「破戒」「風にそよぐ葦」「エデンの海」「赤城から来た男」「ひめゆりの塔」「真空地帯」「母なれば女なれば」「太陽のない街」「電光空手打ち」「どぶ」「こぶしの花の咲くころ」「警視庁物語(シリーズ)」「台風騒動記」「米」「どたんば」「純愛物語」「ゆうれい船」「爆音と大地」「夜の鼓」「続べらんめえ芸者」「伊達騒動」「あれが港の灯だ」「笛吹川」「松川事件」「ファンキーハットの快男児(シリーズ)」「破戒」「飼育」「永遠の人」「お吟さま」「ギャング対Gメン」「武士道残酷物語」「競輪上人行状記」「赤い殺意」「にっぽん泥棒物語」「白い巨塔」「日本列島」「傷だらけの山河」「神々の深き欲望」「心中天網島」「智恵子抄」「昭和残侠伝(シリーズ)」「橋のない川」「沈黙/SILENCE」「華麗なる一族」「海軍特別年少兵」「股旅」「砂の器」「バージンブルース」「はなれ瞽女おりん」「八甲田山」「不毛地帯」「復讐するは我にあり」「もっとしなやかに、もっとしたたかに」「えきすとら」「五番町夕霧楼」「ふるさと」「海燕ジョーの奇跡」「ハチ公物語」「春駒のうた」「タンポポ」「日本殉情伝」「木村家の人びと」など、多数。なお、出演した映画の総数は360本を優に超えると言われている。
そのほか、「女の一生」「その妹」「かもめ」などの舞台や、「金鳥マット」(大日本除虫菊株式会社)といったテレビCMなどでも活躍した。
主な受賞歴に、モスクワ国際映画祭最優秀主演男優賞、日本アカデミー賞(優秀主演男優賞)、毎日映画コンクール演技特別賞などがある。
病院にて死去。死因は、脳卒中であった。75歳。自宅の寝室にて倒れ、病院に緊急搬送されたものの、間もなく死亡が確認されたという。