植田正治

(うえだしょうじ)
写真家。国際的にも高く評価されている日本の代表的な写真家の1人。アバンギャルドな作品の数々は、そのスタイルが「植田調」と呼ばれるほど徹底されており、写真の発祥地フランスでも「UEDA-CHO」と称されるなど浸透している。 勲五等双光旭日章受章者。

生地である鳥取県境港市を離れず、そこを拠点として70年近くに及ぶ活動を続けた。被写体をあたかもオブジェであるかのように配した演出写真の数々は、見る者に多彩で斬新なイメージを突き付ける。

日本トップの人気を誇る俳優・シンガーソングライターである福山雅治の楽曲(10枚目のシングル)「HELLO」のジャケットは、彼の作品である。

その実力と実績が買われ、九州産業大学芸術学部写真学科教授・島根大学教育学部非常勤講師なども歴任した。フランス文化庁が20にも及ぶ彼の作品を購入したことも話題となった。

二科賞・日本写真協会年度賞・文化庁創設10周年記念功労者表彰・東川賞国内作家賞・ADC賞・日本写真協会功労賞・鳥取県県民功績賞など、受賞歴にも枚挙に暇がない。フランスから芸術文化勲章も受章している。

1995年には、鳥取県西伯郡伯耆町に、個人美術館である「植田正治写真美術館」が開館した。

写真集を始めとする著書(共著を含む)に、「田園の写し方」「山陰の旅」「童暦」「隠岐:人と歴史」「出雲路旅情」「出雲大社」「松江」「砂丘・子供の四季」「植田正治」「白い風」「出雲」「砂丘」「植田正治の写真」「「おくのほそ道」をゆく」「私の写真作法」「まなざしの記憶 – だれかの傍らで」「僕のアルバム」「小さい伝記」「八雲立つ出雲 植田正治、上田正昭が歩いた神々のふるさと」「手から、手へ」「植田正治のつくりかた」「砂丘LA MODE」「松江:一九六〇年」などがある。

死因詳細不明。87歳。

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