俳優(アメリカ)。オペラ歌手であるアンナ・スタイガーの父。女優であるクレア・ブルームの元夫。
スコットランド・フランス・ドイツという3ヶ国の血を引いて生まれるも、すぐに両親が離婚。その後、海軍に入隊するために家を出たのが16歳の時で、第二次世界大戦では駆逐艦の乗組員となった。戦後はアマチュア劇団への所属を経て、俳優養成所であるアクターズ・スタジオに入所、エリア・カザンに指導を受けながら演技を学ぶ。以後、1947年頃より数多くのテレビドラマに出演、その数は6年間で250以上に及ぶと言われている。
映画デビューは1951年、フレッド・ジンネマンの「テレサ」。ただし、世界的に注目を集めたのは何と言っても、1954年のアカデミー賞にて8部門を受賞した「波止場」への出演がきっかけであり、男の渋みや苦悩が感じられる見事な演技が高く評価された。その後は、多くの映画に出演しながら性格俳優としての地位を確立し、数々の賞を受賞した。
上述した「テレサ」や「波止場」の他、出演した主な映画(テレビ映画も含む)には、「オクラホマ!」「去り行く男」「軍法会議」「殴られる男」「地獄の翼」「赤い矢」「賭場荒し」「悪の報酬」「第三の脱獄」「西十三番街」「史上最大の作戦」「質屋」「ドクトル・ジバゴ」「夜の大捜査線」「ラブド・ワン」「殺しの接吻」「いれずみの男」「軍曹」「ワーテルロー」「ロリ・マドンナ戦争」「夕陽のギャングたち」「コーザ・ノストラ」「栄光の北アフリカ戦線」「ブラック・シャツ」「フィスト」「ヒットマン」「悪魔の棲む家」「殺人のはらわた」「黄金の荒野」「砂漠のライオン」「北極への挑戦」「露骨な顔」「キンドレッド」「野獣女刑事」「乙女座殺人事件」「ホワイト・ローズ」「アメリカン・ゴシック」「コールド・ブラッド」「タイム・トゥ・ダイ」「ザ・プレイヤー」「ザ・ネイバー」「デモリション・デイ」「スペシャリスト」「新・刑事コロンボ」「遥かなる栄光」「ドタキャン・パパ」「マーズ・アタック!」「迷宮のレンブラント」「ザ・シンプソンズ」「クレイジー・イン・アラバマ」「ダウンズ・フィールド」「エンド・オブ・デイズ」「ザ・ハリケーン」「マンス・オブ・サンデーズ」「キラー・アーティスト」「プールホール・ジャンキーズ」「ハリウッド・ゲーム」などがある。
主な受賞歴には、アカデミー賞(主演男優賞)、ゴールデングローブ賞(主演男優賞)、英国アカデミー賞(外国男優賞)、全米映画批評家協会賞(主演男優賞)、ニューヨーク映画批評家協会賞(主演男優賞)、ベルリン国際映画祭(銀熊賞)などがある。
死因は、肺炎と腎不全であった。77歳。