岡八朗

(おかはちろう)
喜劇俳優。2003年までは、「岡八郎」(読み同じ)の表記で活動していた。ゴスペル歌手である市岡裕子の父。芸能事務所「吉本興業」の芸人が喜劇を演じる劇団「吉本新喜劇」の黄金時代を支えてきた重鎮の1人。

喜劇役者であった父の影響で幼年時代から芸能に親しみ、1959年に吉本新喜劇の第1期生となる。数々の舞台への出演、漫才コンビの結成(相方である浅草四郎の自殺により解散)などを経て座長となり、間寛平や原哲男らと一緒に活動した。2012年には、上方演芸の発展に貢献した芸人の功績を称えて大阪府立上方演芸資料館に顕彰・展示される「上方演芸の殿堂入り」を果たしている。

「ガオー」「えげつなー」「くっさー」「いやらしー」などを定番ギャグとし、これらは今でも間寛平を始め吉本興業の芸人が時折口にするものとなっている。また、2002年の芸能生活45周年を記念したリサイタルの名称は、「岡八我王(ガオー)伝説」だった。

新喜劇の舞台を中心に活動する傍ら、テレビドラマや映画にも多数出演した。

出演した主なテレビドラマには、「銭形平次」「暴れん坊将軍」「弐十手物語」「新・なにわの源蔵事件帳」「純ちゃんの応援歌」「くろしおの恋人たち」「古畑任三郎(第3シリーズ)」などがある。

また、出演した主な映画には、「幕末てなもんや大騒動」「色ごと師春団治」「関東テキヤ一家・喧嘩火祭り」「あゝ独身」「女番長ゲリラ」「舞妓はんだよ全員集合!!」「不良姐御伝・猪の鹿お蝶」「ヤングおー!おー!日本のジョウシキでーす!」「特出しヒモ天国」「テキヤの石松」「かまきり夫人の告白 」「炎のごとく」「ミナミの帝王」などがある。

健康状態に悩まされる人生でもあり、長年に渡ってアルコール依存症を患っていた他、結核・胃癌・急性膵炎など、たびたび病気に襲われた。極めつけは1996年、自宅での転倒によって脳挫傷を負い、セリフが覚えられない(記憶障害)という後遺症が残ることとなってしまった。

病院にて死去。死因は、肺炎による呼吸器不全であった。67歳。

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