女優(イタリア)。「アリダ・バリ」と表記されることも多い。当時イタリア王国領(現在はクロアチア領)であったイストリア半島の最大都市プーラ(ポーラとされることもある)の出身。作曲家・ジャズピアニストで、画家でもあるオスカル・デ・メーヨの元妻。フランス文化勲章・イタリア騎士勲位受章者。
ローマにある映画学校で演技を勉強し、映画には1935年から長きに渡って出演を続けた。デビュー作は「Il cappello a trepunte」。代表的な出演映画には、アルフレッド・ヒッチコックが監督を務めた1947年のアメリカ映画「パラダイン夫人の恋」や、キャロル・リードが監督を務め、デヴィッド・O・セルズニックとアレクサンダー・コルダが制作に参加したミステリー映画「第三の男」などがある。特に「第三の男」では、当人が並木道を進んでくる印象的なラストシーンが、近代映画史に残る名シーンと言われている。
その他の出演作には、「Piccolo mondo antico」「われら生きるもの」「奇蹟は一度しか起こらない」「夏の嵐」「われら女性」「旅路はるか」「顔のない眼」「月夜の宝石」「かくも長き不在」「竜騎兵総攻撃」「楽しい泥棒日記」「暗殺のオペラ」「高校教師」「新エクソシスト」「カサンドラ・クロス」「1900年」「ルナ」「サスペリア」「湖畔のひと月」「女テロリストの秘密」「インフェルノ」「サスペリア2000」「セマナ – 血の7日間 -」などがある。
受賞歴に、1941年のヴェネツィア国際映画祭(特別賞)などがある。
死因などの詳細は不明。84歳。