実相寺昭雄

(じっそうじあきお)
映画監督・演出家・脚本家・作家・小説家。女優である原知佐子の夫。外務省への勤務経験や、東京藝術大学演奏芸術センター教授の就任歴もある。

夢なのか現実なのかよく分からない世界観を実現する映像効果や演出スタイルは、「実相寺マジック」と呼ばれ称えられた。

監督を務めた主な映画には、「曼陀羅」「無常」「歌麿 夢と知りせば」「あさき夢みし」「悪徳の栄え」「ウルトラマン」「ウルトラQザ・ムービー 星の伝説」「私、なんでもします!」「屋根裏の散歩者」「姑獲鳥の夏」「D坂の殺人事件」「シルバー假面」「ユメ十夜」などがある。

脚本・演出・監督を務めた主なテレビ番組には、「おかあさん」「7時にあいまショー」「いつか極光(オオロラ)の輝く街に」「でっかく生きろ!」「ウルトラQ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」「帰ってきたウルトラマン」「ウルトラマンティガ」「ウルトラマンマックス」「ウルトラマンダイナ」「レモンのような女」「怪奇大作戦」「子連れ狼」「シルバー仮面」「あゝプロ野球」「オーケストラがやってきた」「わたしは旅をする」「原辰徳スペシャル」「カラヤンとベルリン・フィルのすべて」「波の盆」「青い沼の女」「怪奇大作戦・セカンドファイル」などがある。

その他、「おばさんと中学生」(ヤクルト)、「エポール」(TDK)、「ゴールデンレインボーカレー」(ヱスビー食品)、「サントリーオールド」(サントリー)、「ハイミー」(味の素)、「スーパーニッカ」(ニッカウヰスキー)、「ネスカフェ・ゴールドブレンド」(ネッスル)といったテレビCMなども手掛けた。

著書に、小説では、「希望ヶ丘夫婦戦争」「怪盗ルパンパン」「星の林に月の舟」「ウルトラマン・ゴールドラッシュ作戦」「星屑の海」「ちんぷんかんのうき世かな」「小説ジャイアンツ・ナイター」「立て!キンダーマン」など。随筆(エッセイ)では、「ウルトラマンのできるまで」「ウルトラマンに夢見た男たち」「ウルトラマンの東京」「旅の軽さ」「ナメてかかれ」「怪獣な日々・私の円谷英二100年」「チェレスタは星のまたたき」「ウルトラ怪獣幻画館」「昭和電車少年」「実相寺、かく語りき」など。

主な受賞歴に、スイス南部のティチーノ州ロカルノで毎年開催されている国際映画製作者連盟(FIAPF)公認の映画祭「ロカルノ国際映画祭」における金豹賞や、映画前夜社を主催する大高宏雄が世界で唯一個人で主催する映画賞「日本映画プロフェッショナル大賞」(特別賞)などがある。

病院にて死去。死因は、胃癌であった。69歳。晩年は病気に悩まされ、コミュニケーションが不自由となることが多くなり、度重なる叱責や苛立ちも見られたという。

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