西村寿行

(にしむらじゅこう)
作家・小説家。同じく作家・小説家で、「丑三つの村」や「薄化粧」などの著作で知られる西村望の弟。

パニック・バイオレンス・アクション・ハードボイルド・ファンタジー・アドベンチャー・社会派ミステリー・動物小説など、幅広いジャンルにおいて数々の人気作品を生み出し、作家部門の長者番付(高額納税者番付)のトップに君臨したこともある。

同年代に活躍した森村誠一半村良と共に、苗字に「村」のついた3人の人気作家として「三村」と呼ばれ、大きな人気を博した。

主な著作として、「咆哮は消えた」「黄金の犬」「老人と狩りをしない猟犬物語」「まぼろしの獣」「旅券のない犬」「賞金犬」(以上、動物小説)、「屍海峡」「妄執果つるとき」「幻の白い犬をみた」「世にも不幸な男の物語」「幽鬼犬」(以上、社会派ミステリー)、「君よ憤怒の河を渉れ」「汝!怒りもて報いよ」「化石の荒野」「去りなんいざ狂人の国を」「闇に潜みしは誰ぞ」「わらの街」「鬼女哀し」「コロポックルの河」「矛盾の壁を超えた男」「月を撃つ男」(以上、ハードロマン)、「滅びの宴」「悪霊刑事」「癌病船応答セズ」「滅びの笛」「蒼茫の大地、滅ぶ」(以上、パニックもの)、「怨霊孕む」「狼のユーコン河」「曠野の狼」「虚空の影落つ」「秋霖」(以上、時代小説)、「石塊の衢」「人間の十字路」「呪医ウィッチ・ドクター」「鬼の都」「深い眸」「魔性の岩鷹」(以上、ファンタジー・伝奇もの)など。その他にも様々なジャンルにおいて、それぞれ多数の名作がある。

著作を原案として、映画やテレビドラマとして映像化された作品も多い。主なものに、「犬笛」「君よ憤怒の河を渉れ」「化石の荒野」「黄金の犬」などの映画や、「犬笛・娘よ、生命の笛を吹け」「北アルプス脱獄誘拐事件」「霖雨の時計台」「赤いカニ」「高価な代償」「妖魔カラスが人を襲う!」「清里高原・神隠し!少女は強い霊能力を持っていた」などのテレビドラマがある。

主な受賞歴に、1969年のオール讀物新人賞(佳作)などがある。その他、日本推理作家協会賞、直木賞など、ノミネートは多数。

病院にて死去。死因は、肝不全であった。76歳。

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