(おかべいつこ)
随筆家(エッセイスト)。婚約者を「沖縄の戦い」と呼ばれる第二次世界大戦末期の戦いで失った経験から、戦争や沖縄をテーマとした作品を始め、環境問題・差別問題・歴史・伝統・自然・宗教・美術など、多様なジャンルにて数多くの著書がある。執筆に勤しむ一方で講演活動なども手掛け、平和や反戦を強く訴えていた。
執筆活動は1954年から長きに渡って続けてきた。主な著書に、「おむすびの味」「言葉のぷれぜんと」「いとはんさいなら」「古都ひとり」「いのちの襞」「美のうらみ」「美を求める心」「奈良残照の寺」「水かがみ」「仏像に想う」「わが心の地図」「女人の京」「おりおりの心」「鈴の音」「難波の女人」「御伽草子を歩く」「こころをばなににたとえん」「あこがれの原初」「紅しぼり」「四季の菓子」「小さなこだま」「小さないのちに光あれ」「ふしぎなめざめにうながされて」「暮しの絵暦」「自然の象」「心のふしぎをみつめて」「鬼遊び」「みほとけ・ひと・いのち」「賀茂川のほとりで」「上方風土とわたくしと」「言の葉かずら」「お話ひとこと」「いのち明かり」「ひとを生きる」「生きるこだま」「うぐいす生きて」「流れゆく今」「朱い文箱から」「水平へのあこがれ」「こころ花あかり」「未来はありますか」「思いこもる日々」「まごころ」「賀茂川日記」「朝鮮母像」「ハンセン病とともに」「清らに生きる」「伊都子の食卓」など、多数。
死因は、肝臓癌などによる呼吸不全であった。85歳。