俳優(アメリカ)・実業家。20世紀後半を代表する世界的な大物俳優の1人。また、アメリカ合衆国における二大政党の1つ、民主党を支持し、1960~1970年代にかけて、積極的に公民権運動や反戦活動を展開した政治活動家でもあった。さらに、スターとして数々の作品に出演してきた経験を活かし、監督業にも進出している。
代表的な出演作品には、「ハスラー」「スティング」「明日に向って撃て!」「タワーリング・インフェルノ」など、枚挙に暇がない。その他の出演作(ほんの一部)には、「銀の盃」「長く熱い夜」「傷だらけの栄光」「女房万歳!」「追憶」「パリの旅愁」「パリが恋するとき」「何という行き方!」「引き裂かれたカーテン」「脱走大作戦」「暴力脱獄」「ロイ・ビーン」「ビッグ・アメリカン」「世界崩壊の序曲」「スクープ・悪意の不在」「シャドー・メーカーズ」「未来は今」「ノーバディーズ・フール」「メッセージ・イン・ア・ボトル」「ゲット・ア・チャンス!」「ロード・トゥ・パーディション」「ミーアキャット」「カーズ(声の出演)」「ウォーキング・オン・ザ・ムーン3D(声の出演)」などがある。
また、監督や製作総指揮などを務めた作品では、「レーチェルレーチェル」「オレゴン大森林/わが緑の大地」「WUSA」「まだらキンセンカにあらわれるガンマ線の影響」「ハリー&サン」「遠い追憶の日々」「ガラスの動物園」「追憶の街 – エンパイア・フォールズ」などがある。
主な受賞歴に、アカデミー賞(主演男優賞、ジーン・ハーショルト友愛賞、名誉賞)を始め、ゴールデングローブ賞(助演男優賞、新人俳優賞、セシル・B・デミル賞、監督賞)、ベルリン国際映画祭(銀熊賞)、カンヌ国際映画祭(男優賞)、ニューヨーク映画批評家協会賞(主演男優賞、監督賞)、全米映画批評家協会賞(主演男優賞)、全米映画俳優組合賞(男優賞)、英国アカデミー賞(外国男優賞)、エミー賞(助演男優賞)、ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞(主演男優賞)など、枚挙に暇がない。
その他、AFI賞の「アメリカ映画・100年のヒーローと悪役・ベスト100」において、2003年の西部劇映画「明日に向って撃て!」でヒーロー部門の20位に選ばれている他、アメリカ合衆国のカリフォルニア州・ハリウッドにあるハリウッド・ウォーク・オブ・フェーム(ハリウッド名声の歩道)にその名が刻まれている。なお、「明日に向って撃て!」は、自身の生涯で最高のヒットを記録した作品となった。
アメリカ合衆国の北東部・コネチカット州にあるウェストポートの自宅にて死去。死因は、肺癌であった。83歳。晩年は、健康上の問題を理由に仕事をキャンセルするなど、化学治療などを伴う闘病生活を送っていたという。