フランク永井

(ふらんくながい)
歌手。第二次世界大戦後に発達した日本独自のポピュラー音楽であるムード歌謡の第一人者として有名。その個性的な低音は「魅惑の低音」と呼ばれ称えられた。

デビュー曲は、1955年の「恋人よわれに帰れ」。以後、数々のヒット曲を発表し、代表的な作品には、「東京午前三時」「夢がやたらに見たいのさ」「有楽町で逢いましょう」「13800円」「こいさんのラブ・コール」「東京ナイト・クラブ」「君恋し」「東京カチート」「恋夜」「哀愁ギター」「好き好き好き」「当って砕けろ」「霧子のタンゴ」「夜霧に消えたチャコ」「カチューシャの唄」「冬子という女」「東京ダーク・ムーン」「東北音頭」「波浮の港」「ここも寂しい町だった」「悲恋のワルツ」「かえしておくれ今すぐに」「船場ごころ」「大阪ろまん」「東京しぐれ」「11時過ぎから」「おまえに」「六本木ワルツ」「旅秋」「あなたのすべてを」など、枚挙に暇がない。

NHKの年末恒例行事である「紅白歌合戦」には、1957年の第8回開催への初出場を皮切りに、1982年の第33回開催まで、実に26回の連続出場を誇る。

主な受賞歴に、日本レコード大賞(大賞、歌唱賞、作曲賞、作詞賞、特別功労賞など)、芸術祭優秀賞、芸術祭奨励賞、芸術選奨文部大臣賞などがある。なお、芸術選奨文部大臣賞については、歌謡曲の歌手としては史上初めての受賞であった。

自宅にて死去。死因は、肺炎であった。76歳。1985年には、自宅にて首吊り自殺を図ったこともあり、一命は取り留めたものの後遺症が残る状態であった。その理由については仕事上の悩みや愛人問題など様々な憶測がなされたが、真相は不明。晩年は、老人介護施設に入居していたという。

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