岡本太一

(おかもとたいち)
実業家・企業家・経営者。岐阜県の中南部にある県庁所在地、岐阜市の出身である。

慶應義塾大学を卒業後、三井グループの大手総合商社である三井物産株式会社の社員として経験を積んだのち、1972年、家業である岐阜県関市の機械要素部品メーカー、鍋屋工業(現・鍋屋バイテック株式会社)に入る。入社後8年が経過した1980年、代表取締役社長に就き、トップとして同社の経営を主導。製造原価の削減や納期の短縮、国際化の推進などを次々と実現し、優良企業に育て上げた。その後、2007年に取締役会長に就任。

また、本社の工場を木々や芝生で緑地化し、美術館・カフェバー・フィットネスセンター・コンサートホールなどが併設された公園のような施設に変貌させたことでも知られている。自らそれを「工園」(こうえん=工場公園)と名付け、社員が楽しく働ける職場を実現したが、これらは三井物産の社員時代に訪問したアメリカの工場がヒントになっている。

全国でも注目を集める経営者として、テレビ東京系列で放送されている人気のトーク・ドキュメンタリー番組「日経スペシャル・カンブリア宮殿 〜 村上龍の経済トークライブ 〜」(通称・カンブリア宮殿)にも出演した(2007年)。岐阜県の経営者が同番組に出演するのは初めてのことであった。

受賞歴に、デザイン・エクセレント・カンパニー賞など。

死因は、肺癌であった。68歳。

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