女優(イギリス)。「リン・レッドグレイブ」「リン・レッドグレーブ」「リン・レッドグレーヴ」など、日本ではさまざまな表記が見られる。家族が総じて役者であるという一家であり、俳優であるマイケル・レッドグレイヴ、および女優であるレイチェル・ケンプソンの娘。同じく女優であるヴァネッサ・レッドグレイヴ、および俳優であるコリン・レッドグレイヴの妹。
イギリスの首都ロンドンに生まれ、トニー・リチャードソンが監督を務め、ヘンリー・フィールディングの小説「トム・ジョーンズ」を原作として映像化した1963年の映画「トム・ジョーンズの華麗な冒険」のスーザン役で銀幕デビューを果たす。なお同作品は、アカデミー賞にて監督賞・作品賞など4部門で栄誉に輝いた。
以後、数々の映画に出演し、自身も数多くの賞を獲得。また、テレビシリーズでも活躍した。
出演した主な映画は、上述したデビュー作「トム・ジョーンズの華麗な冒険」を始め、「みどりの瞳」「恐怖との遭遇」「ジョージー・ガール」「はるかなる南部」「ハッピーフッカー」「サンデー・ラバーズ」「弾丸特急ジェット・バス」「シャイン」「ガールズ・ルール!100%おんなのこ主義」「ゴッド・アンド・モンスター」「舞台よりすてきな生活」「2番目に幸せなこと」「夢見る頃を過ぎても」「ヘンゼルとグレーテル」「スパイダー」「ピーター・パン」「上海の伯爵夫人」「ジェイン・オースティンの読書会」「愛についてのキンゼイ・レポート」「お買いもの中毒な私!」など、多数。
また、テレビドラマ・テレビシリーズでは、「ジェシカおばさんの事件簿」「Sunday Out of Season」など。
受賞歴に、ゴールデングローブ賞(女優賞、助演女優賞)、ニューヨーク映画批評家協会賞(主演女優賞)などがある。そのほか、アカデミー賞(主演女優賞)にも複数のノミネート経験あり(惜しくも受賞はならず)。
アメリカ合衆国・ニューヨーク州ニューヨーク市にあるマンハッタンの自宅にて死去。死因は、乳癌であった。67歳。7年半程前に乳癌および過食症との診断を受け、放射線治療を含む闘病生活を送りながらも仕事を積極的にこなしていたが、最期は家族に見守られて静かに息を引き取ったという。