(やまもときよかず)
脚本家・演出家・劇作家。女優である稲葉良子の夫。
東京大学を卒業後、株式会社時事通信社に入社。記者などの経験を経て、1967年に劇団「六月劇場」を結成。以後、劇団「演劇センター68」への所属などを経て、舞台の脚本を手掛けるようになる。また、樹木希林からの紹介を受け、著名な演出家・テレビプロデューサーである久世光彦と知り合い、彼がプロデュースした多くのテレビドラマ作品において脚本を担当した。
脚本・演出などを手掛けた舞台には、デビュー作と言われている「海賊」を始め、「比置野ジャンバラヤ」「さよならマックス」など。
また、テレビドラマでは、とんねるずが主演し、1986年にTBS系列で放送されていた「お坊っチャマにはわかるまい!」を始め、「帰ってきたウルトラマン」「ムー一族」「刑事ヨロシク」「親にはナイショで・・・」「はいすくーる落書」「パパとなっちゃん」「カミさんの悪口」「言うなかれ、君よ、別れを」「愛するということ」「坊っちゃんちゃん」「蛍の宿」「カミさんなんかこわくない」「僕たちの戦争」「百年の物語」「そうか、もう君はいないのか」など、多数。
映画では、倉内均・監督、島田洋七・原作で、出演陣に吉行和子や工藤夕貴、三宅裕司、浅田美代子らを迎えて話題となった、佐賀県を舞台とする2006年の映画「佐賀のがばいばあちゃん」などがある。
楽曲の作詞も少数ながら手掛けており、上条恒彦が歌った「モッキン・バード・ヒル」や、尾崎紀世彦が歌った「秋物語」、藤田淑子が歌った「おじいさんの電車」などがある。
著書に、「さよならマックス/戯曲集」「比置野ジャンバラヤ」「しろいくれよん」「愛するということ」など。
主な受賞歴に、岸田國士戯曲賞などがある。
東京都新宿区にある病院にて死去。死因は、肺癌であった。71歳。