榎木兵衛

(えのきひょうえ)
俳優。本名は「榎本兵衛」で、当初はこの名義で活動していたほか、「木夏衛」(きなつまもる)を名乗っていた時期もある。

三重県に生まれ、1951年、京都市右京区太秦に拠点を構える映画スタジオ「東映京都撮影所」に入社。1956年に日活株式会社に移籍、主にバイプレイヤーとして多くの作品に出演。日活映画におけるその出演数は、数多いる俳優の中でも最多であると言われている。1974年に日活株式会社を退社してからも、映画や舞台、テレビドラマなどで長きに渡って幅広く活躍した。

出演した映画の代表作には、つかこうへい原作・演出の戯曲を深作欣二監督、松坂慶子・風間杜夫らの出演により映画化した1982年の「蒲田行進曲」や、三谷幸喜が監督・脚本を手掛け、役所広司・松たか子・佐藤浩市・篠原涼子・生瀬勝久・麻生久美子・香取慎吾ら、豪華俳優陣の出演で話題となった2006年の「THE 有頂天ホテル」などがある。

そのほかに出演した映画は、上述した通り日活映画では最多と言われているほど膨大な数に上るため、とてもではないがすべてをここに書き切れるものではない。その一部を紹介すると、「美しき鷹」「猿飛佐助」「たそがれ酒場」「わが町」「旅鴉でござんす」「マダム」「勝利者」「妻恋峠」「月下の若武者」「海の野郎ども」「ジャズ娘誕生」「俺は待ってるぜ」「嵐を呼ぶ男」「燃える肉体」「俺は挑戦する」「完全な遊戯」「海底から来た女」「にあんちゃん」「清水の暴れん坊」「事件記者」「不道徳教育講座」「鉄火場の風」「邪魔者は消せ」「海から来た流れ者」「君は狙われている」「天下を取る」「霧笛が俺を呼んでいる」「都会の空の用心棒」「闘牛に賭ける男」「俺はトップ屋だ」「くたばれ愚連隊」「でかんしょ風来坊」「大海原を行く渡り鳥」「太陽、海を染めるとき」「草を刈る娘」「闘いつゞける男」「ノサップの銃」「メキシコ無宿」「カミナリお転婆娘」「抜き射ち風来坊」「キューポラのある街」「憎いあンちくしょう」「若くて、悪くて、凄いこいつら」「愛と死のかたみ」「危いことなら銭になる」「ひとりぼっちの二人だが」「海の鷹」「男の紋章」「俺の背中に陽が当る」「雨の中に消えて」「丘は花ざかり」「にっぽん昆虫記」「こんにちわ20才」「赤いハンカチ」「潮騒」「太陽西から昇る」「うず潮」「ギターを抱えたひとり旅」「青春の裁き」「現代悪党仁義」「明日は咲こう花咲こう」「二人の世界」「涙くんさよなら」「嵐を呼ぶ男」「拳銃は俺のパスポート」「夜霧よ今夜も有難う」「錆びたペンダント」「不死身なあいつ」「対決」「七人の野獣」「黒部の太陽」「あゝひめゆりの塔」「博徒百人」「姐御」「昇り竜やわ肌開張」「日本残侠伝」「華やかなる女豹」「斬り込み」「ハレンチ学園(シリーズ)」「関東幹部会」「関東破門状」「夜の禁猟区」「日本モーテルエロチカ」「卓のチョンチョン」「妹」「あばよダチ公」「最も危険な遊戯」「蘇える金狼」「えきすとら」「探偵物語」「アゲイン」「タンポポ」「あぶない刑事」「湘南爆走族」「ビー・バップ・ハイスクール(シリーズ)」「六本木バナナ・ボーイズ」「誘惑者」「フライ、ダディ、フライ」「コドモのコドモ」「エリートヤンキー三郎」「板尾創路の脱獄王」「ステキな金縛り」などがある。繰り返しになるが、これらはほんの一部である。

また、テレビドラマでは、「銭形平次」「大江戸捜査網」「キイハンター」「プレイガール」「荒野の素浪人」「子連れ狼」「特別機動捜査隊」「水滸伝」「伝七捕物帳」「大都会(シリーズ)」「気まぐれ天使」「華麗なる刑事」「大追跡」「新五捕物帳」「西部警察」「探偵物語」「水戸黄門」「噂の刑事トミーとマツ」「江戸の牙」「文吾捕物帳」「プロハンター」「腕におぼえあり」「陽あたり良好!」「徳川家康」「太平記」「八代将軍吉宗」「ザ・ハングマン(シリーズ)」「新選組!」「おしん」「たけしくん、ハイ!」「真田太平記」「太陽にほえろ!」「ハロー!グッバイ」「死の断崖」「勝手にしやがれヘイ!ブラザー」「恋しとよ君恋しとよ」「俺たちルーキーコップ」「代表取締役刑事」「らんぼう」「熱海の捜査官」「腕におぼえあり」などがある。

死因などの詳細は明らかになっていない。84歳。

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