(たなかたづこ)
画家。元跡見学園短期大学教授。日本における女性抽象画家の先駆的存在として有名。漠然とした抽象的な円などの形やモチーフを用いた表現を展開し、画家・洋画家として高い評価を得た。
朝鮮・仁川に生まれ、幼少時代は中国・青島で育つ。帰国後、多摩美術専門学校の在学中に旺玄社展に入選し、旺玄社賞を受けるなど頭角を現す。以後、新制作協会の前身である新制作派協会での入選を始め、新制作協会賞などを受賞。そのほか、現代日本美術展優秀賞などの受賞歴がある。
1979年以降は数多くの個展を開催。これまでに開催した個展には、「楕円と線」(ストライプハウス美術館)、「時間と空間」(日本画廊)など。2010年には、東京都の三鷹市美術ギャラリーが開催した「画家のかたち、情熱のかたち – 桜井浜江/髙島野十郎/田中田鶴子/ラインハルト・サビエ -」展に出品した。
主な作品に、「老女像」「秋の静物」「秋」「冬日」「林間秋」「画学生の像」「支那の葬式」「夏の庭」「支那骨董店」「春の庭」「童女」「人物」「金柑と唐辛子」「踊り子」「森」「卵の静物」「浮標」「無I」「無II」「変身」「時間A」「時間B」など、多数。
田中田鶴子 死因
死因は、老衰であった。102歳。