南博人

(みなみひろと)
登山家。「ミスター初登攀」と呼ばれ、山を舞台に人間と自然の絡みをテーマとする「山岳小説」と呼ばれる分野を開拓した小説家・新田次郎の作品「神々の岩壁」のモデルになるなど、伝説的登山家(クライマー)として有名。東京都渋谷区にて、アウトドアショップである「FUNCTION JUNCTION」を開業していたことでも知られている。アルパイン・沢登り・雪山・フリーなど、四季を問わずオールランドな山行や登山を実施している山岳会「東京雲稜会」に所属。

北海道札幌市に生まれ、現在の北海学園札幌高等学校(旧・札幌豊陵工業学校)を卒業後、新潟県南魚沼郡湯沢町と群馬県利根郡みなかみ町の県境にある1,977mの山で、日本百名山の1つでもある谷川岳に登り、登攀不能と言われていた一ノ倉沢衝立岩正面壁初登攀に成功。これが上述の「神々の岩壁」のモデルとなっている。以後も1960年代にかけ、数々の山々の岩場において登攀のルートを開拓し、その多くが登山者にとっては伝説的なものとなっている。年齢を重ね、登山家としての第一線を退いてからはメディア等に登場する機会が少なくなっていた。

死因は、前立腺癌であった。84歳。

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