(ささきしょういちろう)
映画監督・映像作家・テレビドラマディレクター。NHK(日本放送協会)の元ドラマディレクターとして特に知られている。
1936年、東京都生まれ。東京都豊島区にある立教大学を卒業後、1960年にNHK入局。芸能局ラジオ文芸部にてラジオドラマを手掛け、「都会の二つの顔」では、芸術祭奨励賞およびラジオテレビ記者会年間最優秀作品賞(1963年)を受賞した。その後、テレビドラマ「マザー」(1970年)にて、演技の素人を起用した作りが評価されてモンテカルロ・テレビ祭最優秀作品賞を獲得。以後、テレビドラマを中心に数々の作品を手掛け、フィクションにドキュメンタリー調の作風を組み合わせた斬新な演出が話題に。イタリア賞グランプリ(テレビドラマ部門)を受賞するなど海外でも評価された。
主なラジオドラマ作品に、上述した「都会の二つの顔」のほか、「京浜国道」「終電です」「手は手、足は足」「猿の手」「失礼番号違い・・・・・・」「いつも月曜日に・・・・・・」「小さな私のサファイア」「雪女風土記」「おはよう、インディア」「コメット・イケヤ」「二十歳などがある。
テレビドラマでは、上述した「マザー」を始め、「さすらい」「紅い花」「夢の島少女」「四季・ユートピアノ」「東京 オン・ザ・シティー」「川の流れはバイオリンの音」「クーリバの木の下で」「夏のアルバム」「七色村」「パラダイス オブ パラダイス」「ヤン・レツル物語」「八月の叫び」など。
また、2014年には、映画「ミンヨン – 倍音の法則」にて監督としてメガホンを握った。
著書に、「八月の叫び」「ミンヨン倍音の法則」「創るということ」など。
受賞歴に、上述の芸術祭奨励賞、ラジオテレビ記者会年間最優秀作品賞、モンテカルロ・テレビ祭最優秀作品賞、イタリア賞グランプリ(テレビドラマ部門)のほか、芸術選奨新人賞、文化庁芸術祭大賞(テレビドラマ部門)、国際エミー賞(優秀作品賞)、放送文化基金賞(ドラマ番組部門)、ギャラクシー賞、イタリア市民賞、プラハ国際テレビ祭最優秀演出賞、毎日芸術賞、芸術選奨文部大臣賞、バンフ国際テレビ祭特別賞など、多数。
神奈川県大和市にある病院にて死去。死因は、肺炎であった。88歳。