敏いとう

(としいとう)
歌手。「わたし祈ってます」や「星降る街角」などのヒット曲で知られるムード歌謡グループ「敏いとうとハッピー&ブルー」のリーダー。2021年には、後継グループとして「敏いとうとハッピー&ブルーwithマサル」が結成された(ほどなくして「新☆(SHINSEI)敏いとうとハッピー&ブルー」に改名)。

1940年、熊本県生まれ。青山学院大学、および日本大学(農獣医学部獣医学科)を卒業後、獣医師として作曲家である遠藤実のペットを診察したことをきっかけに芸能界入りし、1967年に「トシ伊藤とザ・プレイズメン」としてレコードデビュー。1971年には「敏いとうとハッピー&ブルー」を結成し、ファーストシングル「夜の花びら」を発表。「よせばいいのに」など、ヒット曲を連発するようになり、「ムード歌謡の帝王」の異名を取るようになった。

2010年には、参議院議員通常選挙に国民新党から出馬(結果は落選)。その直後、脳梗塞を発症。さらには、胆嚢炎、脊柱管狭窄症、心筋梗塞などにも悩まされ、闘病生活を送りながら後進の育成に尽力していた。

「敏いとうとハッピー&ブルー」としての発表シングルには、上述したデビュー曲「夜の花びら」や、ヒット曲「よせばいいのに」「わたし祈ってます」「星降る街角」のほか、「他人じゃないの」「わたし身をひくわ」「女のこよみ」「エメラルドの月」「恋のキャンドル」「グッドバイ・マイラブ」「我慢できないわ」「東京」「足手まとい」「射手座の女」「新・射手座の女」「無理な話しは言わないで」「好きです・東京・ラブコール」「それはあなたでした」などがある。

アルバムには、「魅惑のムード歌謡 – わたし祈ってます」「グッド・バイ・マイ・ラヴ」「敏いとうとハッピー&ブルー全曲集」「決定版 敏いとうとハッピー&ブルー」「敏いとうとハッピー&ブルー ゴールデン★ベスト」など。

主な受賞歴に、大阪大衆音楽祭歌唱賞(特別優秀賞)、日本有線大賞(有線音楽賞、ベストヒット賞)、FNS歌謡祭・歌謡音楽賞など、多数。

死因は、前立腺癌であった。84歳。死去の事実は、亡くなってから4日ほどが経過したのち、関係者によって明らかとなった。

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