(くりようじ)
漫画家・アニメーション作家・絵本作家・洋画家・イラストレーター。特にアニメ作家として世界的に高い評価を受けている。「クリヨウジ」「クリ・ヨウジ」といった名義での活動歴も多い。紺綬褒章・紫綬褒章・旭日小綬章受章者。
1928年、福井県今立郡(現在の福井県鯖江市)生まれ。漫画家である横山泰三氏や演出家と知り合ったことがきっかけで、1952年に一般社団法人共同通信社の画信室に入り、漫画や写真などの素材を扱うようになる。1954年より、文化学院(2018年閉校)や学校法人アテネ・フランセで絵を学び、1958年には自身のアトリエである「久里実験漫画工房」を設立。文藝春秋漫画賞を獲得するに至った。
以後、イラストレーターの真鍋博氏や柳原良平氏らと「アニメーション三人の会」を結成するなど、絵画や漫画、アニメーションなど数々の作品を制作。ナンセンスで皮肉の利いた作風が人気を博した。アニメーション創造に関わるクリエーター団体である「日本アニメーション協会」の設立メンバーとしても奮闘した。
主なアニメーション作品に、「二匹のサンマ」「人間動物園」「あっちはこっち」「切手の幻想」「ザ・ボタン」「殺人狂時代」「窓」「あなたはなにを考えているの」「ザ・バスルーム」「ケメ子のLOVE」「G線上の悲劇」「木の上の生活」「世界はわがもの」「フロイトの木」「寄生虫の一夜」「人口爆発」「MANGA」などがある。
著書に、「女は便利な動物」「ブルンブルンおくつ」「食前、キキ一発!」「どんじり」「久里洋二作品集」「二世ファーブル昆虫記」「海と島のファンタジー」「クレージーマンガ」「ボクのつぶやき自伝」など、多数。
主な受賞歴は、上述した文藝春秋漫画賞を始め、朝日広告賞(佳作)、日本漫画家協会賞(カーツーン部門大賞)、ACC・CMフェスティバル漫画賞、アヌシー国際アニメ映画祭功労賞、ポーランド・クラカウ映画祭ドラゴンブロンズ賞、オーバーハウゼン映画祭最優秀賞、大藤信郎賞、ヴェネツィア国際映画祭青銅賞など、多数。
久里洋二 死因
死因は、老衰であった。96歳。死去の事実は、葬儀や告別式が近親者によって執り行われたあと、亡くなって3週間ほどが経過してから当人の公式ホームページで発表され、各メディアにて一斉に報道が行われた。