(しもじょうあとむ)
俳優・声優・ナレーター。特に、TBS系列で放送されていた世界紀行ドキュメンタリー番組「世界ウルルン滞在記」でのナレーションが有名。多くの人から敬意を込めて「○○で出逢った…」などのセリフをモノマネされてきた。「下絛アトム」と表記されることもある。
1946年、東京都生まれ。上述した通り、ナレーターとして活躍したほか、名バイプレイヤーを務める俳優としても存在感を示した。また、声優として、数々の海外作品における吹き替えも担当。独特の口調が当人ならではの世界観を醸し出していた。
俳優として出演したテレビドラマには、デビュー作である「信子とおばあちゃん」を始め、「大江戸捜査網」「キイハンター」「知らない同志」「夏の故郷」「傷だらけの天使」「非情のライセンス 」「座頭市物語」「人はそれをスキャンダルという」「遠山の金さん」「いろはの”い”」「温泉若おかみの殺人推理」「3年B組金八先生」「私鉄沿線97分署」「暴れ九庵」「七人の女弁護士」「勝海舟」「はぐれ刑事純情派」「相棒」「ちびまる子ちゃん」「怪盗ロワイヤル」「今夜はコの字で」「特捜9」「富津接続殺人事件」などがある。
映画では、「昭和枯れすすき」「悪魔が呼んでいる」「十八歳、海へ」「ひめゆりの塔」「想い出のアン」「クリスマス・イヴ」「北京原人 Who are you?」「集団左遷」「そうかもしれない」「龍三と七人の子分たち」「わさび」「仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼」「死んでもいいの 百年恋して」「メイド・イン・ヘヴン」「ゴーヤーちゃんぷるー」「八犬伝」「影踏み」など、多数。
声優活動である海外作品の吹き替えとしては、特にエディ・マーフィの役を担当することが多く、その作品には「ビバリーヒルズ・コップ(シリーズ)」「48時間(シリーズ)」「大逆転」「星の王子 ニューヨークへ行く」「ヴァンパイア・イン・ブルックリン」「ドクター・ドリトル2」「プルート・ナッシュ」「ショウタイム」「ホワイトハウス狂騒曲」などがある。
そのほかの海外作品(吹き替え)では、「西部戦線異状なし」「ER緊急救命室」「探偵レミントン・スティール」「スヌーピーとチャーリーブラウン」「屋根の上のヴァイオリン弾き」「ドラッグ・ウォーズ/麻薬戦争」など。
ナレーションを務めた作品では、上述の「世界ウルルン滞在記」のほか、「世界一周 – 魅惑の鉄道紀行」「龍三と七人の子分たち」「冬の風物詩 – 日本の里 ふるさと再発見 -」など。
数は多くないが歌手として楽曲も発表しており、シングル曲では「黄昏はいつものあいさつ」「今、いちばんのありがとう」「俺と親父」など。アルバムでは、「アトムランド」「First Album – この坂の途中で」など。
下條アトム 死因
東京都内にある病院にて死去。死因は、急性硬膜下血腫であった。78歳。1年半ほど前に同病を患い、闘病生活が続いていたという。死去の事実は、葬儀などが近親者のみで執り行われたあと、亡くなってから2週間が経過したのちに所属事務所である「トム・プロジェクト」によって発表された。