中田喜直

(なかだよしなお)
作曲家。同じく作曲家で唱歌「早春賦」を作曲し、オルガン奏者(オルガニスト)としても知られる中田章の息子。フェリス女学院大学教授名誉教授。紫綬褒章受章者。

ショパンに影響されピアニストを目指していたが、太平洋戦争のために特別操縦見習士官・帝国陸軍航空部隊の戦闘機操縦者・飛行第51戦隊員などを経て、作曲家として活動を始める。フェリス女学院短期大学音楽科講師・神戸山手女子短期大学講師などを務める傍ら、作曲家グループ「ろばの会」や「蜂の会」などに参加、3,000近くに及ぶという数々の歌曲を生み出した。一方で、社団法人日本童謡協会会長などの要職も歴任。

代表的な楽曲には、「雪の降るまちを」「夏の思い出」「めだかの学校」「手をたたきましょう」「ちいさい秋みつけた」などがある。

その他の楽曲として、「小さなヴァイオリニスト」「軍艦マーチによるパラフレーズ」「無宗教者の讃美歌」「ピアノのための組曲「光と影」」「日本ふうのメロディーによる主題と変奏曲」「六つの子供の歌」「心の窓にともし灯を」「君よ八月に熱くなれ」「寒椿、咲いた」「博多人形に寄せて」「バナナのうた」「さわると秋がさびしがる」「午後の庭園」「昇天」「おかあさんのばか」「都会」「新しい山河」「美しい訣れの朝」「祭りの宵」「心の馬」「美しい秋」などがある。

また、愛知県立一宮興道高等学校、学校法人旭川宝田学園旭川明成高等学校、茨木市立大池小学校校歌、岩手大学教育学部附属小学校、大阪教育大学附属天王寺小学校、香川大学教育学部附属幼稚園高松園舎、神奈川県立川崎北高等学校、川越市立川越第一小学校、川崎市立井田小学校、共立女子学園、気仙沼市立松岩小学校、狛江市立狛江第四中学校、さいたま市立大東小学校、杉並区立杉並第五小学校、立川市立西砂小学校、千葉大学教育学部附属中学校、登米市立佐沼中学校、名古屋市立戸笠小学校、新潟大学教育学部附属新潟中学校、沼津市立長井崎小中一貫学校、広島市立二葉中学校、富士市立原田小学校、広島県立呉商業高等学校、文京区立本郷小学校、水戸市立双葉台小学校、横浜市立左近山第二小学校、横浜市立つつじが丘小学校、横浜市立戸塚中学校など、全国における数々の学校や幼稚園に校歌・園歌を提供している。これらはほんの一部であり、とてもではないが全てをここに書き切れるものではない。

さらには、静岡県歌、岩手県民の歌、愛媛の歌、浦和市歌、沼津市歌、鹿児島市民歌といった、自治体の歌なども作曲している。

受賞歴に、NHK放送文化賞、日本音楽著作権協会特別賞、日本レコード大賞(日本作曲家協会功労賞)などがある。

著書には、「音楽と人生」「だれでも弾けるやさしい伴奏」「実用和声学」「メロディーの作り方」などがある。

死因は、直腸癌であった。76歳。

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