(なつきしずこ)
作家・推理小説家。代表作「天使が消えていく」「蒸発」「Wの悲劇」など。「五十嵐静子」(いがらししずこ)や「夏樹しのぶ」(なつきしのぶ)のペンネームで活動していた時期もある。株式会社新出光の代表取締役会長・社長である出光芳秀の妻。日本司法支援センター顧問などの要職も歴任した。
数々の作品がテレビドラマや映画として映像化され、多くのファンに親しまれた。特にテレビドラマではシリーズ化され一世を風靡するなど、「ミステリーの女王」と呼ばれた。
1938年、東京府港区(現在の東京都港区)に生まれ、慶應義塾大学在学中より「五十嵐静子」名義にて執筆活動を開始。その際の作品、「すれ違った死」が江戸川乱歩賞の候補となるなど早くも注目を集め、以後、数々の作品を執筆するようになる。結婚後、福岡県福岡市に移住し、執筆活動を止めて主婦業に専念していた時期もあったが、1960年代後半より「夏樹静子」名義で文壇に復帰。ヒット作を連発するようになった。
主な小説作品に、上述した「天使が消えていく」「蒸発」「Wの悲劇」「すれ違った死」のほか、「螺旋階段をおりる男」「風極の岬」「光る崖」「アリバイのない女」「家路の果て」「遠ざかる影」「紅い陽炎」「最後に愛を見たのは」「ドーム」「わが郷愁のマリアンヌ」「東京駅で消えた」「ダイアモンドヘッドの虹」「デュアル・ライフ – 二重生活」「てのひらのメモ」「見えない貌」「アリバイの彼方に」「蒼ざめた告発」「ビッグアップルは眠らない」「ペルソナ・ノン・グラータ」「その子は目撃者」「花を捨てる女」「孤独な放火魔」「アリバイの彼方に」「誰知らぬ殺意」「五千万円すった男」「カビ」「ある失踪」「雨に消えて」「光る干潟」「証言拒否」など、多数。
随筆(エッセイ)やノンフィクション(共著を含む)では、「妻たちの反乱 – 夫は、この現実を知らない」「時が証す」「心療内科を訪ねて – 心が痛み、心が治す」「椅子がこわい – 私の腰痛放浪記」「裁判百年史ものがたり」など、こちらも多数。
なお、上述の通り数々の作品がテレビドラマや映画の原作として使用された。特に、代表作である「Wの悲劇」は、澤井信一郎監督、薬師丸ひろ子主演の下、1984年に映画化を果たし、ヒットを記録している。
福岡県福岡市にて死去。死因は、心不全であった。77歳。

