天草四郎

(あまくさしろう)
俳優。芸名である「天草四郎」は文字通り、1637年の島原の乱における中心人物で、江戸時代初期のキリシタンであった天草四郎に由来する。舞台俳優である天草浪子は従姉妹にあたる。

熊本県熊本市に生まれ、横浜戸部商業学校を中退後、いくつかの劇団に所属しながら舞台などで演技を磨く。1939年、満州映画協会(満映)の映画作品である「私のうぐいす」にて、銀幕デビューを果たす。以後、名バイプレイヤーとして、映画やテレビドラマなどで活躍した。

出演した主な映画は、上述したデビュー作「私のうぐいす」を始め、「蟹工船」「ドラムと恋と夢」「銀座旋風児」「ジャズ娘誕生」「風船」「爆薬に火をつけろ」「美しい庵主さん」「陽のあたる坂道」「黄色い風土」「男と男の生きる街」「憎いあンちくしょう」「馬鹿が戦車でやって来る」「青春とはなんだ」「夕陽の丘」「花の宴」「女は復讐する」「神様のくれた赤ん坊」など、多数。

出演した主なテレビドラマには、「JNR公安36号」「まぼろし探偵」「ママのお荷物」「特別機動捜査隊」「煙の王様」「廃虚の唇」「鉄道公安36号」「アスファルトジャングル」「燃ゆる白虎隊」「オットいたゞき」「銭形平次」「泣いてたまるか」「アタック拳」「悪魔くん」「ウルトラセブン」「大岡越前」「鬼平犯科帳」「遠山の金さん捕物帳」「おれは男だ!」「大江戸捜査網」「太陽にほえろ!」「紫頭巾事件帖」「緊急指令10-4・10-10」「サインはV」「水戸黄門」「ザ・カゲスター」「達磨大助事件帳」「特捜最前線」「西遊記」「そば屋梅吉捕物帳」「暴れん坊将軍(シリーズ)」「ザ・ハングマン(シリーズ)」「鬼のいぬ間に」「Gメン’75」「西部警察PART-II」「噂の刑事トミーとマツ」「暴れ九庵」「ただいま絶好調!」などがある。

そのほか、「カムイの剣」「エイトマン」などのアニメーション作品に声の出演を果たしたり、「スパイ大作戦」「海底大戦争・スティングレイ」「電撃スパイ作戦」といった海外作品で吹き替えを担当したりもした。

死因は、肺癌であった。69歳。

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