上月晃

(こうづきのぼる)
女優・歌手。元宝塚歌劇団所属。2014年に宝塚歌劇団の創立100周年を記念して創設された「宝塚歌劇の殿堂」に、最初の100人として選出されている(殿堂入り)。

学生時代は器械体操の選手として活躍し、毎年開催されている国民体育大会(国体)で準優勝するなどの実力を有した。高校を卒業する前に宝塚音楽学校を受験し、見事に合格。1960年に宝塚歌劇団への入団を果たす。「お嬢ちゃん」を意味する熊本弁が「ごんしゃん」であることから、「出身地が熊本県であるお嬢さん」といった意味合いを込めて「ゴンちゃん」と称され、親しまれた。同歌劇団の退団は1969年。

主な出演舞台(宝塚歌劇団時代)に、「明日に鐘は鳴る」「宝寿」「日本の四季」「ラ・グラナダ」「ワン・ボーイ」「世界はひとつ」「赤毛のあまっこ」「オクラホマ!」「7」「シルクロード」「ハロー!タカラヅカ」「ザ・ビッグ・ワン」「ヤング・ガイ!」などがある。

また、宝塚歌劇団を退団したあとの出演舞台には、「マイ・フェア・レディ」「風と共に去りぬ」「新・平家物語」「屋根の上のヴァイオリン弾き」「ラ・マンチャの男」「三文オペラ」「シカゴ」「その男、ゾルバ」「ピアフ」「アニー」「ノーエルとティ」「SANADA」「大浦屋お慶「ファイブ・ガールズ・オン・ファイブ・ステージ」「マイ・ブルー・ヘブン」「ご親切は半分に」などがある。

その他、「天と地と」「お姉ちゃん」「大忠臣蔵」「水戸黄門」「「かんざしお艶」「座頭市物語」などのテレビドラマでも活躍した。

主な受賞歴に、芸術祭奨励賞、文化庁・芸術祭優秀賞、菊田一夫演劇賞などがある。

著書に、「ふりむかないで」など。

歌手としても活躍し、ディスコグラフィーは、「上月晃 民謡集」「ク・ク・ル・ク・ク・パロマ」「マ・ビー」「いずこにか」「笛の音が」「浜辺に咲いた」「梅は咲いたか」「愛は限りなく」「笑え」「美しい朝」「幸せを呼ぶ」「ワン・ボーイ」「世界はひとつ」「愛のレッスン」「おらが故郷」「峠のバラード」「マイ・ウェイ」「明日に死すとも」「ジタン」「夜明けの砂丘」「素晴らしい人生」「この道はシルクロード」「白い花の想い出」「アンデスの恋歌」など、多数。

病院にて死去。死因は、大腸癌であった。58歳。亡くなる直前に、翌月に控えた舞台への出演を辞退していたが、その際の理由は腸閉塞とされ、癌であることは公表されていなかった。

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