青山孝史

(あおやまたかし)
歌手・俳優・タレント。黎明期のジャニーズ事務所を代表的するアイドルグループだった「フォーリーブス」のメンバー。「ター坊」と呼ばれ親しまれた。過去には、「青山孝」(読み同じ)という芸名で活動していた時期もある。モデル・タレントである嶋田じゅんの元夫。俳優などで活躍し、同じくジャニーズ事務所に所属していた青山信宏の兄。

1951年に佐賀県佐賀市にて生まれ、武士の家柄であったため、「城下」という苗字の本名(城下孝行:しろしたたかゆき)を持つ。1960年、小学4年生のときに父の仕事の都合で神奈川県川崎市に移住し、以後はそこで育つ。中学生のとき、英語の授業にて歌を歌う試験があり、その際に自分の歌の上手さに気付いたのが、歌手になることを志したきっかけだという。ちなみにそのとき歌った曲は、アーヴィング・バーリンが作詞・作曲を手掛け、クリスマスの情景を思い描いたクリスマスソング「ホワイト・クリスマス」で、恐らくアメリカ合衆国の歌手・俳優であるビング・クロスビーが歌ったバージョンと思われる。以後、東京音楽学院への入学、グループ・サウンズ(GS)バンドである「ザ・スパイダース」のバックダンサー、ジャニーズ事務所創設者であるジャニー喜多川との出会いなどを経て、「フォーリーブス」に加入。アイドルとして活動する傍ら、2浪しつつも日本大学芸術学部演劇学科に入学、勉学も継続した。

「フォーリーブス」での歌手活動の他、単独(ソロ)でテレビ番組や映画などにも出演した。

主な出演テレビ番組に、土居まさるの司会で高い人気を誇ったクイズ番組「象印クイズ ヒントでピント」を始め、「とびだせ!つり仲間」「井出洋介名人の実戦麻雀」「ファミっ子大作戦」などがある。

また、テレビドラマでは、「ボクは女学生」「青春をつっ走れ」「おれは男だ!」「小さなスーパーマン ガンバロン」「ドラマ・女の手記」「切り札をもつ女」などがある(こちらは、フォーリーブスとして4人で出演することが多かった)。

さらに、「恋子の毎日」「夕ぐれ族」などの映画や、「ザ・サウンド・オブ・ミュージック」「マイ・フェア・レディ」などの舞台、アール・エフ・ラジオ日本で放送されていた演歌・歌謡曲系の歌番組「杉紀彦のラジオ村」といったラジオ番組などでも活躍した。

発表した楽曲には、「真白き富士の嶺」「時計をとめて」「君のために」「愛は限りなく」「プロポーズ」「雨の蜃気楼」「若いってすばらしい」「潮騒の季節」「塩屋の岬」などがある。

梓みちよのシングル曲「ノクターン」のB面「一人暮し」にて作詞・作曲を担当するなど、マルチな才能を見せる面もあった。

死因は、肝癌だった。57歳。癌であることを公表したわずか12日後の訃報となってしまった。

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