渡辺力

(わたなべりき)
工業デザイナー・プロダクトデザイナー。特に、時計や家具などのデザインで有名。まだ「デザイン」という言葉すら一般的でなかった戦前からデザイン活動を開始し、現在につながるモダン・デザインの基礎を構築したことで、「ジャパニーズ・デザインの先駆者」「インテリア・デザインのパイオニア」など、数々の呼び名で称えられている。日本インダストリアルデザイナー協会理事、東京造形大学教授などの要職も歴任。紫綬褒章受章者。

東京都港区の白金に生まれ、東京高等工芸学校(現在の千葉大学・工学部)を卒業後、東プロイセン・ケーニヒスベルク生まれの著名な建築家であるブルーノ・タウトに師事。デザインや設計を学びながら着々とキャリアを重ねた。

主な作品に、「リキベンチ」(天童木工)、「ラビット」(富士重工のスクーター)、「ラウンドスツール」(秋田木工)、「ポール時計」(東京都の日比谷にある第一生命保険株式会社の本社前に設置)、「あんどん(シリーズ)」(ヤマギワの照明器具)、「ユニトレイ」(佐藤商事)、「リキクロック」(タカタレムノス)、「掛時計」(服部セイコー)など、多数。

主な受賞歴に、イタリア・ミラノで開催される美術展覧会「ミラノ・トリエンナーレ」における金賞を始め、毎日産業デザイン賞、新制作品展新建築賞、国井喜太郎産業工芸賞など。

著書に、「ハーマンミラー物語 – イームズはここから生まれた」など。

死因は、心不全であった。101歳。

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