吉行あぐり

(よしゆきあぐり)
美容師。女優である吉行和子や、作家・小説家である吉行淳之介、さらには同じく作家・小説家で、詩人でもある吉行理恵の母。当人が師と仰いだ山野千枝子と並び、日本の美容師界におけるパイオニア的存在としてその名が知られている。美容師免許を所持する人物で最高齢としても有名だった。都民文化栄誉章受章者。

1929年に、東京市麹町区(現在の東京都千代田区)の市ヶ谷駅前に「山の手美容院」を開店。1944年に疎開による強制取り壊しの措置を受けて一時閉店するも、1952年に「吉行あぐり美容室」として復活。秩父宮雍仁親王の妃である雍仁親王妃勢津子も顧客となるなど、隆盛を極めた。

著書に、「母・あぐりの淳への手紙」「あぐり95年の奇跡」「あぐり流夫婦関係・親子関係」「あぐり美容室とともに」「梅桃が実るとき」などがある。

東京都千代田区にある自宅にて死去。死因は、肺炎であった。107歳。2003年には脳梗塞を発症し、入院生活を余儀なくされたものの、懸命なリハビリによって回復している。その後2006年に、骨折により車椅子生活となり、介護を受けながら暮らしていた。

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