斎藤栄

(さいとうさかえ)
作家・推理小説家。数多くの作品が高い人気を博したほか、将棋や囲碁に精通していることでも知られている。

1933年、東京都大田区生まれ。神奈川県立湘南高等学校に在学中、のちに東京都知事などを務めた作家・政治家である石原慎太郎らと協力して同人誌「湘南文芸」を発行するなど、早くも活動を開始。東京大学を卒業後は、横浜市役所に勤務しながら執筆活動を続け、「愛と血の復活」が江戸川乱歩賞候補となるなど注目を集めた。その後、いくつかの賞を受賞したのち、1972年、40歳手前にして専業作家となる。以後、推理小説を中心に数々の作品を発表。趣味である将棋をテーマとした作品も多数。

主な作品に、上述した「愛と血の復活」を始め、「殺人の棋譜」「真夜中の意匠」「紅の幻影」「奥の細道殺人事件」「香港殺人旅行」「古都殺人事件」「紙の孔雀」「日本列島SL殺人事件」「赤富士殺人事件」「Nの悲劇」「日本のハムレットの秘密」「関西周遊殺人事件」「青い耳」「禁じられた恋の殺人」「フェリーKT79に何が起きた」「愛と血の港」「ハムレット殺人」「イエス・キリストの謎」「密封恋愛」「天女裸像」「徒然草殺人事件」「たばこ殺人」「ダイヤモンドと暗殺」「ベートーベンよ、たからかに鯱を呼べ!」「ハメ手破り英五郎」「産婦人科医のメス」「ダイヤモニヤ殺人事件」「巨人機が消えた」「特急ひばり4号」「河童殺人事件」「水の魔法陣」「黒の王将」「地獄の園遊会」「運命の旅路」「富士山麓殺人事件」「ジャーネくんの赤いひみつ」「北陸トンネル殺人事件」「悪魔を見た家族」「鎌倉将軍のボールゲーム」「殺意の時刻表」「完全アリバイ」「鉄道マニア殺人事件」「北陸トンネル殺人事件」「偽装特急殺人旅行」「日本宝島殺人事件」「Rain号、出帆せよ!」「龍王殺人事件」「アリバイ地獄」「横浜夫人殺人事件」「日本ローカル線殺人旅行」「ゴルフ場殺人事件」「ライン河心中」「鎌倉静の舞殺人事件」「危険な修学旅行」「人間地獄」「羅生門殺人旅情」「アルプス秘湯推理旅行」「宝石殺人事件」「さよなら国鉄殺人旅行」「邪馬台国殺人旅情」「瀬戸大橋マリンライナー殺人旅行」「L特急踊り子3号殺人旅行」「日美子の救急占術」「城ケ島殺人旅情」「ファウスト殺人事件」「タロット日美子の大予言」「横浜QE2号殺人事件」「二階堂警部の反乱」「トワイライトエクスプレス殺人旅行」「タロット日美子の芦屋夫人殺人事件」「奥入瀬秘恋推理旅行」「JR京都線殺人旅行」「ブライダル・マーダー」「Sの大悲劇」「山陽新幹線のぞみ殺人旅行」「瀬戸内二十年目の殺人」「神戸天童殺人事件」「熱海市殺人事件」「二階堂警視夜明けの殺意」「殺人源氏物語」「縄文ジャパン殺人旅行」「怒りの産婦人科医」「信州の鎌倉殺人旅行」「失楽園の殺人」「佐賀空港マラソン殺人事件」「二階堂警視の暗黒星」「江戸川警部三つの死線」「四国殺人遍路」「天獄と地極楽」「軽井沢幻愛の目撃」「日美子の公園探偵」「日美子・天の橋立の殺人」「ラナンキュラスの微笑」「復讐鬼」「妖魔の絵殺人事件」「湘南太平記」「秘密」など、枚挙に暇がない。

「富士山麓殺人事件」「鳥取砂丘殺人事件」「列島縦断事件(シリーズ)」「小早川警視正(シリーズ)」など、各テレビ局にてドラマ化された作品も多数。

主な受賞歴に、宝石中篇賞(1963年)、江戸川乱歩賞(1966年)、大山康晴賞(1997年)などがある。

神奈川県横浜市内にある自宅にて死去。死因は、老衰であった。91歳。なお、死去の事実は、葬儀や告別式が近親者によって執り行われたあと、亡くなって9日ほどが経過してから明らかとなり、各メディアにて報道された。

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