イスマイル・カダレ

作家・小説家(アルバニア)。アルバニア文学界における第一人者の作家として世界的に有名。イギリスの文学賞「ブッカー賞」の国際賞である「ブッカー国際賞」初代受賞者としても知られている。レジオン・ドヌール勲章グラントフィシエ(フランス政府)受章者。

1936年、アルバニア共和国南部の都市ジロカストラに生まれ、母国がナチス・ドイツの支配下に置かれていた第二次世界大戦時代に幼少期を過ごす。ティラナ大学を卒業後、モスクワへの留学やジャーナリスト活動などを経て、数々の著作を発表するようになる。アルバニア労働党のホッジャ独裁体制下においては、社会主義や全体主義を批判したことで地方追放などの弾圧を受け、1990年にフランスへ亡命。帰国後は政界より大統領になるよう依頼を受けたこともあった。

主な作品に、「死者の軍隊の将軍」「大いなる孤独の冬」「砕かれた四月」「夢宮殿」「草原の神々の黄昏」「誰がドルンチナを連れ戻したか」「石の年代記」「城」などがある。

主な受賞歴に、上述したブッカー国際賞(2005年)を始め、チーノ・デル・ドゥーカ世界賞、アストゥリアス皇太子賞、ノイシュタット国際文学賞、朴景利文学賞、エルサレム賞などがある。

アルバニアの首都ティラナにある病院にて死去。死因は、心臓発作であった。88歳。自宅アパートにて倒れているところを発見され病院に運ばれたが、助からなかったという。

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