色川武大

(いろかわたけひろ)
作家・小説家・随筆家(エッセイスト)。「色川武大」という同表記で「いろかわぶだい」と読ませるペンネームのほか、「阿佐田哲也」(あさだてつや)、井上志摩夫(いのうえしまお)、雀風子といった別名での活動がある。特に、「阿佐田哲也」名義では、「麻雀の神様」の異名を取り、雀士でもある知見を活かした麻雀小説作品で有名。難病と言われる「ナルコレプシー」(日中に、自らでは制御できない過度の眠気が繰り返し発生する睡眠障害)を患っていたことでも知られている。

色川武大名義での主な作品に、「怪しい来客簿」「ぼうふら漂遊記」「生家へ」「小説阿佐田哲也」「花のさかりは地下道で」「無職無宿虫の息」「うらおもて人生録」「遠景・雀・復活」「喰いたい放題」「百」「狂人日記」「戦後史グラフィティ」「ばれてもともと」「なつかしい芸人たち」「虫けら太平記」「明日泣く」「私の旧約聖書」「色川武大・阿佐田哲也全集」「映画放浪記・大人の映画館」「戦争育ちの放埓病」などがある。

阿佐田哲也名義では、「麻雀の推理」「天和無宿・雀豪列伝」「麻雀放浪記」「絵本・マージャンABC」「阿佐田哲也のマージャン秘密教室」「厩舎情報・馬券買いの観念を変える本」「清水港のギャンブラー」「小説・麻雀新選組」「新麻雀放浪記」「これがオレの麻雀」「阿佐田哲也のAクラス麻雀」「阿佐田哲也の競輪教科書」「阿佐田哲也の怪しい交遊録」「ヤバ市ヤバ町雀鬼伝」「阿佐田哲也の麻雀秘伝帳」「天和をつくれ」「ヤバ市ヤバ町雀鬼伝ゴールドラッシュ」「これがオレの麻雀・麻雀名人戦自戦記」など。

井上志摩夫名義では、「人斬り」「名無しの恋兵衛」「稲妻駕籠」「巷説天保六花撰」「切腹」など。

なお、「麻雀放浪記」などいくつかの作品については、映画の原作として活用され、映像化もされている。

主な受賞歴に、直木三十五賞(直木賞)を始め、中央公論新人賞、泉鏡花文学賞、読売文学賞、川端康成文学賞などがある。

宮城県栗原郡にある病院にて死去。死因は、心臓破裂であった。60歳。僅か10日ほど前に岩手県一関市に移住しており、その後、数日で心筋梗塞を起こして入院していた最中の訃報であった。

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