ハイン・S・ニョール

俳優・医師(産婦人科)・著述家。名前の「ハイン・ソムナン・ニョール」はクメール語の発音であり、中国名は「呉漢潤」。

カンボジアの内戦をテーマとし、ローランド・ジョフィが監督を務めたアメリカ・イギリスの合作映画「キリング・フィールド」にて、アカデミー賞・助演男優賞を獲得した。

元々は産婦人科医であり、カンボジアの首都プノンペンで開業していた。その後、強制収容所に収容されるなどの迫害を受け、アメリカへ移住。カンボジアで起こったことを世間に伝えるために「キリング・フィールド」に出演。アマチュアだったにも関わらずアカデミー賞の受賞に至った。これを契機として俳優のキャリアがスタートし、以後、数々の映画やテレビドラマに出演した。

「キリング・フィールド」の他、出演した主な映画に、「MIA/戦闘後行方不明」「アイアン・トライアングル」「マイ・ライフ」「イースタン・コンドル」「天と地」などがある。また、テレビドラマでは、「ハイウェイ・トウ・ヘブン」「特捜刑事マイアミ・バイス」などに出演した。

死因は、アメリカ・ロサンゼルスにある自宅前にて、射殺されたため。55歳。ストリートギャング3人による犯行だった。財産目当てか、政治的な動機か、犯行に至るまでの経緯は未だ明確ではない。

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