エリア・カザン

映画監督・演出家・俳優(トルコ)。脚本家・映画監督・プロデューサーであるニコラス・カザンの父。女優であるマヤ・カザン、及び同じく女優のゾーイ・カザンの祖父。

幼い頃に両親がオスマン帝国の首都イスタンブールより、アメリカ・ニューヨークに移住。ギリシャ系アメリカ人としてグループ・シアターなどにおいて俳優や演出家としての仕事をスタートさせた。自ら映画などへ出演する傍ら、舞台演出などを担い、1945年には長編映画として初めての作品「ブルックリン横町」、1947年には「紳士協定」をそれぞれ監督した。特に、「紳士協定」は世間から高く評価され、アカデミー賞(作品賞・監督賞)を受賞するに至り、これをもってハリウッドにおける巨匠監督として認められるようになる。その後は、「エデンの東」「欲望という名の電車」「波止場」など、現在まで語り継がれる数々の名作を残し、世界を代表する映画監督の1人として活躍した。

主な受賞歴に、上述したアカデミー賞(作品賞・監督賞)の他、ゴールデングローブ賞(作品賞・監督賞)、ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞(作品賞・監督賞・特別賞)、ニューヨーク映画批評家協会賞(作品賞・監督賞)、カンヌ国際映画祭(劇的映画賞)、ヴェネツィア国際映画祭(国際カトリック映画事務局賞・審査員特別賞・国際賞・銀獅子賞)、全米監督協会賞(D・W・グリフィス賞、DGA名誉終身会員賞、長編映画監督賞)、英国アカデミー賞(総合作品賞)、ベルリン国際映画祭(金熊名誉賞・ベルリン上院特別賞)、ボディル賞(アメリカ映画賞)、ブルーリボン賞(外国作品賞)、スペイン映画批評家協会賞(外国監督賞)、ストックホルム国際映画祭(生涯功労賞)、サン・セバスティアン国際映画祭(最優秀映画賞)、キネマ旬報ベスト・テン(外国映画ランキング1位、外国映画監督賞)などがあり、枚挙に暇がない。

主な監督作品には、上述した「ブルックリン横町」「紳士協定」「エデンの東」「欲望という名の電車」「波止場」の他、「栄光の都」「大草原」「影なき殺人」「暗黒の恐怖」「革命児サパタ 」「綱渡りの男」「ベビイ・ドール」「草原の輝き」「群衆の中の一つの顔」「荒れ狂う河」「アメリカ アメリカ」「突然の訪問者」「アレンジメント」「ラスト・タイクーン」などがある。

著書に、「暗殺者」「アメリカの幻想」「代役」「エリア・カザン自伝」などがある。

アメリカ・ニューヨークのマンハッタンにある自宅にて死去。死因は、明らかにされていない。94歳。

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