竹内均

(たけうちひとし)
物理学者・理学博士。東京大学名誉教授。勲三等旭日中綬章受章者。独特の落ち着いた口調と、分厚いふち眼鏡が特徴で、タレントであるタモリから「歩くヨーデル」と呼ばれたこともある。

専門は、地球を物理的手法によって研究するという「地球物理学」。測地学・地震学・気象学・地球電磁気学・火山学などの分野を含み、20世紀後半に大きな発展を見せた学問分野である。これに興味を持つようになったきっかけは、寺田寅彦による随筆(エッセイ)「茶碗の湯」を読んだことであるという。

代々木ゼミナール札幌校校長や、ニュートンプレス刊行の科学雑誌「ニュートン」(Newton)初代編集長なども務めた。

1964年、「地球潮汐および地球振動に関する研究」で、地球物理学の世界で最も権威があると言われている「チャールズ・ラグランジュ賞」を、ベルギー王立科学アカデミーより受賞。その他の受賞歴に、NHK放送文化賞など。

著書(単著)に、「物理學の歴史」「地震の話」「物理の完全整理」「地球とはなにか」「やさしいコンピューター」「地球の謎」「地球科学における諸問題」「地震の科学」「よくわかる物理」「工科系のための基礎物理学」「地球科学者のこころ」「エネルギーの話」「地球学への出発」「地球物理学」「日本列島地学散歩(シリーズ)」「地球を考える」「続・地球を考える」「人間・地球・地球学」「ムー大陸から来た日本人」「警告!!東京大地震来たるべきパニックへの備えは万全か」「コスモスを考える」「科学的思考とは何か」「基礎からよくわかる物理」「竹内均のマイコン講座BASIC入門」「学問への憧憬」「ハワイは沈みつつ西へ動く」「地球をあそぶ・21世紀への伝言」「頭をよくする私の方法」「地球物理学者竹内均の知恵の書」「おしゃかさま」「勉強術・仕事術私の方法」「科学と宗教との対話」「地球物理学者竹内均の不思議メガネ」「代表的日本人・自己実現に成功した43人」「驚くべき旧約聖書の真実」「あいまい発想のすすめ」「人生のヒント・仕事の知恵」「”超”の世界」「日本を造った男たち」「成功への名語録366日」「悟りを開いた60人・聖徳太子から良寛まで」「頭がよくなる本」「夢を叶える」「ヒラメキ天才教育論」「哲学の歩き方」「自分を生かす選択」「科学が証明する旧約聖書の真実」「地球のしくみと進化の歴史」「地球を考える本」「竹内均の科学的人生論」などがあるが、これらはほんの一部であり、膨大な数に上る著作は、ここに全てを書き切れるものではない。

また、著書(共著・編著)に、「地球の科学」「月の科学」「地学辞典」「火山の旅」「わかる哲学」「コンピュータなんかこわくない」「アトランティスが沈んだ日」「家庭教育に今なにが必要か」「基礎からよくわかる理科」「恐竜の時代」「地底への冒険」「エネルギーと地球の未来」「21世紀はどんな時代か」「頭にやさしい雑学読本」「クイズ雑学王」「科学の世紀を開いた人々」「竹内均の日本の自然」「竹内均の日本の地誌」「テレビの秘密・ファックスの謎」「せまりくる巨大地震」「知と感銘の世界」などがある。

海外書籍の翻訳も数多く手掛けた。その一部として、「地球の年齢 45億年の謎」(P.M.ハーレイ)、「地球の解剖」(A.カイユ)、「新しい重力理論 ニュートンから重力波まで」(アーサー・クライン)、「地質学への招待」(マシューズ)、「火山エネルギーと地球」(ヴェ・ヴロダヴェツ)、「地球の歴史」(クズネツォフ)、「海底下の2億年」(P.ブリッグス)、「宇宙の最期」(リチャード・モリス)、「太陽が死滅する日」(ジョン・グリビン)、「自分に自信をもて!」(マクスウェル・マルツ)、「ストーンヘンジの謎は解かれた」(G.S.ホーキンズ)、「努力の法則」(サミュエル・スマイルズ)、「進化の歴史・生命誕生35億年」(ジョン・ボネット・ウェクソウ)などがある。

その他、その知見を活かし、映画やテレビドラマの特別スタッフとして迎えられたことも多数。その傍らで出演を果たしたものもある。主な作品に、「ゴジラ」「地震列島」「日本沈没」「ウルトラセブン」など。

東京医療センターにて死去。死因は、心不全であった。83歳。

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