（あらいたいし）
映画監督・ドラマ監督。主に、テレビドラマの時代劇を中心に、多数の作品で監督を務めた。
大阪府大阪市に生まれ、幼少時代に甲子園球場に野球観戦に行った際、映画の撮影が行われていたことで、俳優である笠智衆らにサインをもらった上、後日、京都府京都市に存在した松竹京都撮影所に招待されたという経験がある。
それが縁やきっかけとなったかは定かではないが、1949年に立命館大学を卒業後、松竹キネマ直営の映画スタジオ「京都映画」に入社。着々とキャリアを積んだのち、日本電波映画など複数のプロダクション所属を経て、東映株式会社に入る。以後、東映京都撮影所を利用したテレビ時代劇を中心に、数々の作品で監督を務めるようになった。
主な監督作品に、「矢車剣之助」「琴姫七変化」「噂の錦四郎」「野次馬がいく」「武田信玄」「柔道水滸伝」「近衛十四郎」「花のお江戸のすごい奴」「徳川秀忠の妻」「銭形平次」「遠山の金さん（シリーズ）」「紅つばめお雪」「水戸黄門」「世なおし奉行」「地獄の辰捕物控」「清水次郎長」「新選組」「宮本武蔵」「五街道まっしぐら！」「人形佐七捕物帳」「暴れん坊将軍（シリーズ）」「わんぱく天使」「三匹が斬る！」「将軍家光忍び旅」「殿さま風来坊隠れ旅」「風雲！真田幸村」などがある。特に、「暴れん坊将軍（シリーズ）」においては、通算で250話にも及ぶストーリーでメイン監督を担当した。
その他、映画への出演も果たしており、その作品には、深作欣二が監督を務め、松坂慶子や風間杜夫らの出演によって、つかこうへいの戯曲作品を映画化した1982年の「蒲田行進曲」を始め、「炎のごとく」（1981年）などがある。
死因などの詳細は不明。79歳。
