渡辺淳一

(わたなべじゅんいち)
作家・小説家・随筆家(エッセイスト)。「別れぬ理由」「失楽園」「愛の流刑地」など、密度の濃い性描写が展開される恋愛小説で特に有名。その他、エッセイ「鈍感力」も話題となり、新語・流行語大賞にも選ばれるほどの人気を博した。紫綬褒章・アイスランド隼勲章騎士章受章者。

小説としての主な著作に、上述した「別れぬ理由」「失楽園」「愛の流刑地」の他、「ダブル・ハート」「二つの性」「化身」「阿寒に果つ」「うたかた」「野わけ」「氷紋」「北都物語」「白き旅立ち」「まひる野」「くれなゐ」「白夜」「雲の階段」「別れぬ理由」「ひとひらの雪」「愛のごとく」「風の噂」「小指のいたみ」「麻酔」「泪壺」「かりそめ」「それがどうしたの」「シャトウルージュ」「午後の別れ」「孤舟」「愛ふたたび」などがある。

また、伝記小説・歴史小説の分野においては、「冬の花火」「静寂の声」「女優」「長崎ロシア遊女館」「遠き落日」「天上紅蓮」「花埋み」「光と影」などがある。

エッセイ(随筆)では、上述した「鈍感力」がとみに有名だが、その他に、「解剖学的女性論」「雪の北国から」「午後のヴェランダ」「公園通りの午後」「恋愛学校」「いま、ワーキングウーマンは・・・」「いま脳死をどう考えるか」「脳は語らず」「みずうみ紀行」「渋谷原宿公園通り」「本屋でぼくの本を見た」「源氏に愛された女たち」「男と女」「キッスキッスキッス」「男時・女時 風のように」「夫というもの」「しなやかにしたたかに」「みんな大変」「恋愛の毛沢東」「欲情の作法」「あきらめるのはまだ早い」「一度は泊まりたい日本の宿」「男と女、なぜ別れるのか」「いつまでも男と女」「いくつになっても陽だまりの家」などがある。

映像化された作品では、映画版では役所広司と黒木瞳、テレビドラマ版では古谷一行川島なお美がそれぞれ主演を務めた「失楽園」が特に有名であるが、それ以外にも、「遠き落日」「ひとひらの雪」「桜の樹の下で」「氷紋」「北都物語」「くれなゐ」「別れぬ理由」「雪舞」「愛の流刑地」「長く暑い夏の一日」「泪壺」「きみに届く声」「マリッジリング」など、枚挙に暇がない。

主な受賞歴に、文藝春秋読者賞、新潮同人雑誌賞 、吉川英治文学賞、直木三十五賞、菊池寛賞などがある。

死因は、前立腺癌であった。80歳。

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