(たかくらけん)
俳優・歌手。紫綬褒章・文化勲章受章者。文化功労者。「多くを語らず背中でモノを語る男の中の男」として、今なお数多くの俳優仲間やファンに愛されている。戦後日本を代表する映画スターとして世界的に有名。
礼儀正しく、どれだけ大御所になっても共演者に対する挨拶を怠らないという人格者であることも知られている。監督を始めとするスタッフはもちろん、若手の新人俳優であっても初めての際には必ず立ち上がって敬意を込めてお辞儀をするという。また、晩年は、北京電影学院において客員教授を務めるなど、新たな一面を見せることもあった。
代表的な出演映画には、「日本侠客伝」シリーズ・「網走番外地」シリーズ・「幸福の黄色いハンカチ」・「八甲田山」「南極物語」「ゴルゴ13」「鉄道員」など。その他、「電光空手打ち」「夕日と拳銃」「第十三号棧橋」「多羅尾伴内」「森と湖のまつり」「高度7000米 恐怖の四時間」「ずべ公天使」「大いなる旅路」「男の血潮がこだまする」「黄門社長漫遊記」「東京アンタッチャブル」「宮本武蔵 二刀流開眼」「恐喝」「ジャコ万と鉄」「ならず者」「飢餓海峡」「顔役」「地獄の掟に明日はない」「獄中の顔役」「ごろつき」「飛車角と吉良常」「懲役三兄弟」「捨て身のならず者」「日本ダービー勝負」「最後の特攻隊」「ごろつき無宿」「博奕打ち外伝」「三代目襲名」「神戸国際ギャング」「君よ憤怒の河を渉れ」「遙かなる山の呼び声」「居酒屋兆治」「ミスター・ベースボール」「あ・うん」「ブラック・レイン(Black Rain)」「四十七人の刺客」「単騎、千里を走る。」「あなたへ(遺作)」など、多数。これらはほんの一部に過ぎず、とてもではないが全てを掲載することは叶わない。
また、出演したテレビドラマには、「あにき」「ぼんぼん頑張る」「チロルの挽歌」「これから 海辺の旅人たち」「刑事・蛇に横切られる」などがある。
主な受賞歴は、日本アカデミー賞(最優秀主演男優賞)、ブルーリボン賞(主演男優賞)、キネマ旬報賞(主演男優賞)、毎日映画コンクール(主演男優賞)、モントリオール世界映画祭(主演男優賞)、サンディエゴ映画批評家協会賞(主演男優賞)、報知映画賞(主演男優賞)、日刊スポーツ映画大賞(主演男優賞)、藤本賞(特別賞)など、枚挙に暇がない。
病院にて死去。死因は、悪性リンパ腫であった。83歳。入院している姿を見せたくないという理由で、亡くなるまで入院の事実を知っているのは親しい関係者のみだった。