（にながわゆきお）
演出家・映画監督・俳優。桐朋学園芸術短期大学名誉教授。文化功労者・文化勲章受章者。女優・キルト作家である真山知子（蜷川宏子）の夫。写真家・映画監督である蜷川実花の父。
「世界のニナガワ」と呼ばれ、日本を代表する世界的な演出家として有名。桐朋学園芸術短期大学特任教授、桐朋学園芸術短期大学・初代学長、東京都渋谷区の施設Bunkamuraにある劇場「シアターコクーン」芸術監督、イギリス・グローブ座アーティスティックディレクターなどの要職を歴任。
演出を手掛けた作品に、「真情あふるる軽薄さ（デビュー作）」「明日そこへ花を挿そうよ」「ロミオとジュリエット」「黒いチューリップ」「ペール・ギュント」「王女メディア」「リチャード三世」「タイタス・アンドロニカス」「ガラスの仮面」「冬眠する熊に添い寝してごらん」「ハムレット」など、枚挙に暇がない。これらはほんの一部である。
また、監督したテレビドラマや映画には、「3番テーブルの客」「風ものがたり」「魔性の夏」「Wの悲劇」「嗤う伊右衛門」「蛇にピアス」などがある。
俳優として出演したテレビドラマには、「悪魔くん」「剣」「旅人異三郎」「沓掛時次郎」「キイハンター」「ローンウルフ」「ザ・ガードマン」「水戸黄門」「荒野の用心棒」「大江戸捜査網」「鞍馬天狗」「プレイガールQ」「非情のライセンス」「太陽にほえろ！」「バーディー大作戦」「銭形平次」「はぐれ刑事」「夜明けの刑事」「ベルサイユのトラック姐ちゃん」「ただ一度の人生」「夜の大捜査網・脱出」「5日間の天使」「ペイパーハネムーン」などがある。
出演した映画では、「純愛物語」「武士道残酷物語」「彼女と彼」「とべない沈黙」「無頼漢」「ダブル・クラッチ」「あらかじめ失われた恋人たちよ」「Wの悲劇」「仇討」「暗殺」「きらきらひかる」「敦煌」「チェッカーズ SONG FOR U.S.A.」「Dinerダイナー」など。
その他、舞台やCM、ラジオなども含めて幅広く活躍した。
著書に、「BGMはあなたまかせ」「蜷川家のお総菜」「蜷川幸雄・闘う劇場」「「青の炎」シナリオブック」「演劇ほど面白いものはない」「演劇の力」「身体的物語論」など。
受賞歴に、菊田一夫演劇賞、朝日舞台芸術賞、毎日芸術賞、松尾芸能賞、読売演劇大賞、芸術選奨文部大臣賞、菊池寛賞、紀伊國屋演劇賞、テアトロ演劇賞など、多数。
東京都内にある病院にて死去。死因は、肺炎による多臓器不全であった。80歳。
