（ごとうつぐお）
元プロ野球選手・監督・コーチ・評論家・解説者。現役選手時代に目立った記録は残していないが、コンスタントに打率3割をマークするなど、いぶし銀の活躍を見せていた。「クマさん」の愛称で親しまれ、阪神タイガースの監督を務めたことなどで有名。
熊本県熊本市に生まれ、県立工業学校時代に甲子園出場、法政大学時代には東京六大学リーグで活躍するなどアマチュアとして頭角を現し、1948年に大阪タイガース（現在の阪神タイガース）に入団。ルーキー年度に記録した129安打は当時の球団史上最多安打であった。2年目以降も、4年連続で打率3割をマークしたほか、内野も外野も守れるユーティリティプレイヤーとして活躍。その後、1957年に現役を引退、以後は大阪タイガース（阪神タイガース）にて二軍監督や一軍打撃コーチなどを務めたのち、1969年に監督に就任。このときの監督生活は1年で終わったものの、日本経済新聞の評論家やラジオでの解説者などを経て、1978年に再び阪神タイガースの監督に就いている（やはり1年で終了）。
プロ通算成績は、1948年から1957年の稼働9年間で949試合に出場、3,260打数923安打、打率2割8分3厘、ホームラン51本、盗塁113。1951年には155本の安打を放ち、リーグ最多安打を記録している。
監督としては、上述の通り1969年および1978年に阪神タイガースで指揮を執り、それぞれ2位、6位という成績だった。通算260試合で、109勝139敗12引き分け、勝率4割4分0厘。
兵庫県西宮市にある病院にて死去。死因は、老衰であった。92歳。晩年は胆嚢癌などを患い、体調が悪化していたという。
