マーニ・ニクソン

歌手(アメリカ)。オーストリア生まれの作曲家であるアーネスト・ゴールドの元妻。ミュージシャン・歌手・シンガーソングライター・音楽プロデューサーであるアンドリュー・ゴールドの母。1930年、アメリカ合衆国西部太平洋岸にあるカリフォルニア州・アルタデナに生まれる。

数々の著名映画で名女優たちの歌唱シーン吹き替えを担当したことから、「最強のゴーストシンガー」「影の歌姫」などと呼ばれ有名。1950年代以降、それまでのサイレント映画に対して、映像と音声が同期した「トーキー」に移行してからのハリウッドにおけるミュージカル映画隆盛期を、その歌声と人気で支えた。ただし、「女優が歌うシーンの吹き替え」(=ゴーストシンガー)という役務上、メディアなどに積極的に出演していた訳ではないため、その容姿を明確に知る者は少ないと思われる。

携わった数々の映画作品の一部を紹介すると、デボラ・カーの歌う全曲を吹き替えた1956年の作品「王様と私」や1957年の作品「めぐり逢い」、オードリー・ヘプバーンが歌う箇所をほぼ吹き替えている1964年の作品「マイ・フェア・レディ」、ナタリー・ウッドが歌う箇所をすべて吹き替えている1961年の作品「ウエスト・サイド物語」などが代表的である。そのほか、「秘密の花園」「緑の館」「紳士は金髪がお好き」「メリー・ポピンズ」「サウンド・オブ・ミュージック」などがある。

アメリカ合衆国のニューヨーク・マンハッタンにて死去。死因などの詳細は不明。86歳。

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