那智わたる

(なちわたる)
女優。1953年に宝塚歌劇団に入団。浜木綿子・秩父美保子・峯京子などと同期の40期生で、絶大な人気を誇る男役として、星組のトップスターに君臨していた。「マルさん」の愛称で、ファンや関係者に広く親しまれた。元政治家・郵政大臣である佐藤文生の妻。

宝塚歌劇団時代に出演した舞台として、「クリスマス・ホリデー」「山びと」「虹のオルゴール工場」「エスカイヤ・ガールス」「夢を売る妖精たち」「世界はひとつ」「マイ・アイドル」「さよなら僕の青春」などがある。退団後も、「王様と私」「風と共に去りぬ」「宮本武蔵」「白鳥」「マイ・フェア・レディ」「若きウェルテルの悲しみ」など、多くの舞台で活躍した。特に、1970年のワンマンショー「那智わたると共に」は、大ヒットを記録し、多くのファンを魅了した。

また、テレビドラマにも出演しており、その作品には「青空三銃士」「見知らぬ橋」「悪魔のようなあいつ」「科学捜査官」などがある。「俺の血は他人の血」にて、映画出演も果たしている。

主な受賞歴に、芸術祭賞奨励賞などがある。

2014年には、宝塚歌劇団の創立100周年記念として設けられた「宝塚歌劇の殿堂」の1人として選ばれ、殿堂入りした。

死因詳細不明。86歳。

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