マウリツィオ・ポリーニ

ピアニスト(イタリア)。世界で最も高い評価を受ける国際的なピアニストとして有名。著名な建築家であるジノ・ポリーニの息子。

1942年、イタリア北部の都市ミラノに生まれ、1957年、ジュネーブ国際コンクールで15歳にして準優勝。翌年も同コンクールで準優勝したほか、1959年のポッツォーリ国際ピアノコンクールでは優勝、1960年のショパン国際ピアノコンクールでは18歳にして優勝するなど、若くして頭角を現し、一気に音楽家としてスターダムにのし上がった。以後、ベートーヴェン、ショパン、モーツァルトなどの著名な作品から現代曲まで、時代を問わず幅広いレパートリーをこなし、日本を含む世界中のさまざまな場所で公演。特に、ミラノの名門劇場であるスカラ座においては1958年から演奏を披露しており、その数は2023年までの65年間において実に168回を数えるという。正確無比な演奏スタイルは「精密機械」とも称され、世界中から高い評価を受けていた。

現存する録音作品は、「ピアノ協奏曲第1番(ショパン)」「ピアノ・ソナタ第7番(プロコフィエフ)」「さすらい人幻想曲(シューベルト)」「力と光の波のように(ノーノ)」「ピアノ組曲・作品25(シェーンベルク)」「ピアノ協奏曲第4番(ベートーヴェン)」「ピアノソナタ第2番(ブーレーズ)」「ピアノ協奏曲第1・2番(バルトーク)」「ピアノ五重奏曲(ブラームス)」「歌劇・湖上の美人(ロッシーニ)」「交響的練習曲(シューマン)」「質量(マンツォーニ)」「ピアノ・ソナタ/ロ短調(リスト)」「12の練習曲(ドビュッシー)」「ピアノ・ソナタ(ベルク)」「平均律クラヴィーア曲集第1巻(バッハ)」など、多数。

NHK教育テレビジョンの「ステージドア」など、日本のメディアにもたびたび取り上げられている。

イタリア・ミラノにある自宅にて死去。死因などの詳細は明らかになっていない。82歳。かねてより体調を崩しており、近年は健康上の理由で公演をキャンセルするケースもあったという。

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