向田邦子

(むこうだくにこ)
脚本家・作家・小説家・エッセイスト(随筆家)。「幸田邦子」名義での活動歴もある。また、TBS系列で放送されていた時代劇ドラマの脚本家・原作者としてクレジットされていた「葉村彰子」という共同ペンネームの一員でもあった。特にテレビドラマにおいて、数々のヒット作を連発したことから、「ホームドラマの旗手」と称えられた。

1929年、東京府荏原郡世田ヶ谷町(現在の東京都世田谷区)に生まれ、実践女子専門学校(現在の実践女子大学)を卒業後、雑誌編集者などを経て、脚本家・小説家・エッセイストとして活動するようになる。

脚本を手掛けた主なテレビドラマには、「七人の孫(シリーズ)」「時間ですよ」「パパと呼ばないで」「寺内貫太郎一家」「七色とんがらし」「最後の自画像」「カンガルーの反乱」「家族サーカス」「阿修羅のごとく」「源氏物語」「あ・うん」「続あ・うん」「蛇蝎のごとく」「幸福」などがある。

また、原案となった作品には、「わが母の教えたまいし」「夜中の薔薇」「終わりのない童話」「いとこ同志」「家族の肖像」「華燭」「風立ちぬ」「小鳥のくる日」「あさき夢みし」「昭和のいのち」「言うなかれ、君よ、別れを」「いつか見た青い空」など。

エッセイ(随筆)や小説などのジャンルでは、「霊長類ヒト科動物図鑑」「父の詫び状」「無名仮名人名簿」「思い出トランプ」「男どき女どき」「女の人差し指」「だいこんの花」「六つのひきだし」「愛という字」「眠り人形」「冬の運動会」「男どき女どき」「森繁の重役読本」「駅路/最後の自画像」「桃から生まれた桃太郎」「きんぎょの夢」などがある。

主な受賞歴に、直木賞(直木三十五賞)を始め、ギャラクシー賞、放送文化賞など。

死因は、飛行機搭乗中の墜落事故であった。51歳。台湾に取材旅行中、遠東航空機墜落事故(遠東航空103便が空中分解して墜落し、乗客・乗員合わせて110名全員が亡くなった事故)に遭遇し、犠牲者となった。

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