横溝正史

(よこみぞせいし)
推理作家・小説家。代表的な作品には、金田一耕助シリーズの1つである1971年の作品「八つ墓村」や、同じく金田一耕助シリーズの1つで、翌1972年に発表した「犬神家の一族」などがある。なお、「横溝正史」の表記で元々は本名である「よこみぞまさし」をそのままペンネームにして活動していたが、「せいし」と誤読されることが多かったため「よこみぞせいし」に変更した。勲三等瑞宝章受章者。

デビュー作は、1921年に発表した短編探偵小説「恐ろしき四月馬鹿」(おそろしきエイプリルフール)である。執筆当時は何と18歳だったというから若くして見事に才能を開花させたと言える。以後、数々の作品を発表、昭和時代を代表する推理作家の1人となったのは周知の通りである。また、代表作である「八つ墓村」や「犬神家の一族」を始め、多くの作品が映画やテレビドラマとして映像化されている(同一作品でキャストを変えて繰り返し映像化されているのも特筆すべき事実である。それだけ偉大な作家であり、秀逸な作品であるということの証左と考えられる)。

主な作品に、上述した「八つ墓村」や「犬神家の一族」、「恐ろしき四月馬鹿」のほか、「木乃伊の花嫁」「銀色の舞踏靴」「蝶々殺人事件」「本陣殺人事件」「女王蜂」「悪魔が来りて笛を吹く」「悪魔の手毬唄」「吸血蛾」「三つ首塔」「赤い水泳着」「塙侯爵一家」「鬼火」「青い外套を着た女」「幽霊騎手」「黄色い手袋」「ペルシャ猫を抱く女」「女が見ていた」「びっくり箱殺人事件」「探偵小説」「屠蘇機嫌女夫捕物」「お高祖頭巾の女」「お俊ざんげ」「神隠しにあった女」「怪談五色猫」「まぼろし小町」「京人形の怪」「髑髏検校」「恐怖の雪だるま」「蜘蛛の巣屋敷」などがある。

また、推理小説のほかに、「雪割草」などの家庭小説や、「矢柄頓兵衛戦場噺」「不知火奉行」などの時代小説、「大迷宮」「夜光怪人」「幽霊鉄仮面」南海の太陽児」「まぼろし曲馬団・少年少女小説」といったジュブナイル作品も残している。

主な受賞歴に、探偵作家クラブ賞(長編賞)などがある。

死因は、結腸癌であった。79歳。

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