和田夏十

(わだなっと)
脚本家。「ビルマの竪琴」や「犬神家の一族」などの作品で知られる映画監督である市川崑の妻。「和田夏十」のほか、「久里子亭」(くりすてい)のペンネームで活動することもあった。

兵庫県姫路市に生まれ、東京都杉並区に本部を置く東京女子大学を卒業後、東宝撮影所にて市川崑監督と出会う。その後2人は結婚し、以後、市川監督作品のほとんどにおいて脚本を手掛けた。本名は「市川由美子」(結婚前は茂木由美子)であるが、夫婦で共同執筆するために「和田夏十」というペンネームを考案したという。

脚本を手掛けた主な作品に、丹羽文雄の同名小説を映画化した1949年の作品「人間模様」や、劇作家である梅田晴夫が書いたラジオドラマを原作とした1951年のモノクローム作品「恋人」、東京オリンピックの公式記録映画である1965年の作品「東京オリンピック」などがある(すべて市川崑監督がメガホンを握っている)。

主な受賞歴に、毎日映画コンクール・脚本賞などがある。

死因は、乳癌であった。62歳。実に18年に渡って同病に苦しめられ、闘病生活を送っていた。

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