石井岩太郎

(いしいいわたろう)
映画監督。北海道赤平市出身。

北海道立滝川東高校を経て、中央大学・法律学部法律科に入学。1957年に同大学を卒業後、大映東京撮影所の助監督室に一本契約で入社。映画業界の道を歩むことを志したのは、高校時代の英語教師が発した「未来は映像によって切り開かれる」という言葉がきっかけだったという。

大映東京撮影所では、日本とイタリアの合作映画「エデンの園」の他、「ザ・ガードマン」「スチュワーデス物語」といった人気テレビドラマの脚本・演出も手掛けた増村保造や、「たぬきと精神病患者」「香港攻略 英國崩るゝの日」「永すぎた春」「女賭博師(シリーズ)」などを監督した田中重雄に師事した。1962年には活躍が認められて正社員に昇格。増村保造の作品「やくざ絶唱」「でんきくらげ」や村野鐵太郎の作品「ごんだくれ」など、120本余りの作品に携わり、着々とキャリアを積んだ。

1971年、渥美マリ主演、川津祐介ら共演によって棚下照生の劇画を映画化した「モナリザお京」で監督デビュー。同年、大映は倒産の憂き目に遭うが、当人はテレビドラマ「ファイヤマン」を担当するなど活躍した。1974年、倒産した大映の事業を引き継いだ大映映画株式会社に入社、スタジオ経営部長・大映インターナショナルフィルム営業部長などを経て、大映スタジオ取締役・美術部長に就任した。

上述した作品の他、主に助監督として携わった映画に、「悪名尼」「タリラリラン高校生」「しびれくらげ」などがある。

死因は、脳梗塞であった。70歳。

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