アーサー・ヒラー

映画監督(カナダ)。カナダ勲章受章者。

カナダ西部にあるアルバータ州の州都エドモントンに生まれ、オンタリオ州立トロント大学を卒業後、1950年代にカナダ放送協会の英語放送ネットワークであるCBCテレビジョンに入社。ここでテレビ番組の監督としてキャリアを積み、のちに映画監督へと転身する。

数々の映画においてメガホンを握る傍ら、映画産業における科学と芸術の振興を目的として映画業界人たちが組織する団体「映画芸術科学アカデミー」の会長や、アメリカの映画監督・テレビ番組監督らが組織する全米監督協会の会長といった要職も務めた。

代表的な監督作品は、何と言っても1970年の恋愛映画「ある愛の詩」である。エリック・シーガルの同名小説を原作とし、同氏が脚本も手掛けたこの作品は、アリ・マッグローやライアン・オニールを出演陣に据え、数々の部門でアカデミー賞にノミネートされた(うち、作曲賞を受賞)。さらにゴールデングローブ賞では、ドラマ部門における作品賞を獲得している。

そのほかの作品は、「卑怯者の勲章」「第二次世界大戦秘話/白馬奪回作戦」「ふたりの天使」「ホスピタル」「おかしな夫婦」「おかしなホテル」「大陸横断超特急」「ラ・マンチャの男」「ロマンチック・コメディ」「メーキング・ラブ」「ロンリー・ガイ」「見ざる聞かざる目撃者」「うるさい女たち」「マンハッタン・ラブ」「夢を生きた男 – ザ・ベーブ」「りんご白書」「ドタキャン・パパ」「ビバリーヒルズ・コップ3」「アラン・スミシー・フィルム」など、多数。

受賞歴に、上述したゴールデングローブ賞(作品賞)のほか、アカデミー賞(ジーン・ハーショルト友愛賞)、ベルリン国際映画祭審査員特別賞(銀熊賞)などがある。2002年には、カナダの主要都市トロントにある「カナダ名声の歩道」入りを果たした。

アメリカ合衆国・カリフォルニア州のロサンゼルスにて死去。死因は、老衰であった。92歳。

タイトルとURLをコピーしました