天沢退二郎

(あまざわたいじろう)
詩人・作家・児童文学作家・随筆家(エッセイスト)・翻訳家・フランス文学者。宮沢賢治学会に所属する宮沢賢治研究者でもある。明治学院大学名誉教授。滋賀県に本拠を構える自動車関連会社「株式会社童夢」のレースエンジニアである天澤天二郎の父。紫綬褒章・瑞宝中綬章受章者。「天澤退二郎」の表記も時折見られる。

東京大学を卒業後、パリ大学への留学などを経て、 明治学院大学や帝京平成大学で教鞭を執る傍ら、詩集や児童文学を始めとする数々の著作を発表した。

発表した代表的な詩集には、「夜中から朝まで」「朝の河」「道道」「譚海」「血と野菜」「死者の砦」「目に見えぬものたち」「夜々の旅」「眠りなき者たち」「帰りなき者たち」「欄外紀行」「ノマディスム」「幽明偶輪歌」「御身あるいは奇談紀聞集」「アリス・アマテラス」「南天お鶴の狩暮らし」「贋作・二都物語」「天澤退二郎詩集」「続・天沢退二郎詩集」などがある。

また、児童文学においては、「光車よ、まわれ!」「三つの魔法(シリーズ)」「闇の中のオレンジ」「ねぎ坊主畑の妖精たちの物語」「水族譚」などがある。

さらに、評論・随筆(エッセイ)などそのほかの分野(共著・編著を含む)では、「宮沢賢治の彼方へ」「フランス詩への招待」「夢魔の構造」「作品行為論を求めて」「エッセー・オニリック」「中島みゆきを求めて」「詩はどこに住んでいるか」「宮沢賢治のさらなる彼方を求めて」「「銀河鉄道の夜」とは何か」「雪から花へ」「新編宮澤賢治詩集」「宮澤賢治ハンドブック」「宮澤賢治全集」「名詩渉猟・わが名詩選」「あまの川」など、多数。

翻訳した作品(共訳を含む)には、「青空」(ジョルジュ・バタイユ)、「少年と川」(アンリ・ボスコ)、「少年と川・島の狐」「マリクロワ」「シルヴィウス」「骨董商」(ポスコ)、「シンデレラ」(シャルル・ペロー)、「ヴィヨン詩集成」(フランソワ・ヴィヨン)、「シチリアを征服したクマ王国の物語」(ディーノ・ブッツァーティ)、「スノー・クイーン」(ハンス・クリスチャン・アンデルセン)、「去年マリエンバートで」(アラン・ロブグリエ)などがある。

主な受賞歴に、宮沢賢治賞、高見順賞、藤村記念歴程賞、読売文学賞詩歌俳句賞、岩手日報文学賞(賢治賞)、放送文化基金賞などがある。

千葉県千葉市にある病院にて死去。死因は、急性呼吸不全であった。86歳。

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