畑正憲

(はたまさのり)
動物研究家・小説家・エッセイスト・ナチュラリスト。動物に関する活動や実績でとみに有名だが、他に、プロ雀士で、日本プロ麻雀連盟最高顧問といった肩書もあり、初代十段位・最高位戦創案者などの実績も持つ。

人を惹き付ける素敵な笑顔と優しい人柄や語り口から、「ムツゴロウさん」の愛称で広く国民の人気を博した。どんな動物でも、「ようし、よし」と声をかけながら体を密着させ、距離を縮めるという愛情表現は、多くのお笑い芸人やタレントが親しみをもってマネをするに至り、当人を代表する振る舞いとなった。

動物に関するエッセーなどで作家デビューして以後、「ムツゴロウ」を冠した小説や観光施設「東京ムツゴロウ動物王国」など、さまざまな足跡を残した。受賞歴に、日本エッセイスト・クラブ賞、菊池寛賞などがある。

著作に、「われら動物みな兄弟 愛と生命の科学」「日本の海洋動物 海深90メートルまで」「生きる アメーバから人まで」「ムツゴロウの博物志」「ムツゴロウの青春記」「ムツゴロウの無人島記」「ムツゴロウの結婚記」「ムツゴロウの獣医修業」「ムツゴロウの動物王国」「無頼の船 ムツゴロウの海洋活劇」「ムツゴロウの事件簿」「ムツゴロウの純情詩集」「さよならどんべえ」「ムツゴロウの素顔」「ムツゴロウの本音」「ムツゴロウの野性教育」「畑正憲の精密麻雀」「ムツゴロウ動物記ヒグマ再び」「ムツゴロウの人間教育」「オーストラリ愛 ムツゴロウの世界漫遊記之内」「ムツゴロウのブッシュマンを訪ねて」「ムツゴロウの人生航海術」「ムツゴロウの人間旅行」「動物王国ラプソディ」「ムツゴロウの碁好き六好き」「ムツゴロウの世界博物志」「ムツゴロウの人間歩行」「ムツゴロウの自然を食べる」「ムツゴロウとゆかいな仲間たち 畑正憲珠玉の写真集」「ムツゴロウの馬を訪ねて地球一周 最愛の友、馬を訪ねて、ムツゴロウ先生、世界を駆ける」「自然界の建築家たち」「ムツゴロウのどこ吹く風」「人という動物と分かりあう」「犬はどこから…そしてここへ」「ムツゴロウの東京物語」「ムツゴロウのニッポン物語」「ムツゴロウ畑正憲の精密麻雀」などのエッセイや、「海からきたチフス」「ムツ・ゴーロの怪事件」「純潔夫婦」「深海艇F7号の冒険」「ムツゴロウの馬」「ムツゴロウの名人ブルース ユーモア麻雀小説」「恐竜物語〜奇跡のラフティ」「ぼくのそり犬ブエノ」などの小説がある。

また、テレビ番組を始めとするメディアにも多く出演し、お茶の間の人気を博した。出演した代表的なテレビ番組に、「ムツゴロウとゆかいな仲間たち」「めちゃ×2イケてるッ!」「やりすぎコージー」「スター☆ドラフト会議」「ムツゴロウのゆかいな動物図鑑」「直撃!シンソウ坂上」「坂上どうぶつ王国」などがある。

さらに、「日清食品 チキンラーメン」「ピップフジモト ピップエレキバン」「日清食品 カップヌードル」「三栄 雀友楽点棒」「任天堂 スターツインズ」などのテレビCMでも活躍した他、「遙かなる山の呼び声」「南へ走れ、海の道を!」「ラブ★コン」などの映画にも出演している。子猫の冒険映画である「子猫物語」では、監督も務めた。

死因は、心筋梗塞であった。87歳。5年半程前に心筋梗塞を発症し手術を受け、入退院を繰り返したあと自宅療養を続けるなど、晩年は健康状態に不安を抱える状態だった。再び心筋梗塞を発症、病院に緊急搬送されたものの、懸命な治療叶わず帰らぬ人となってしまった。

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